アスピリンによる副作用

公開日:  最終更新日:2017/08/12

アスピリンとは

アスピリン(Aspirin )とは、古くから利用されている抗炎症、解熱、鎮痛薬です。

元は、バイエル社の商品名であり、現在は、非ステロイド性抗炎症剤の代名詞となっております。

原理としては、皮膚にある血管を拡張させて熱の拡散を効率良く行い、早めることにより鎮痛・解熱作用を発現させます。

近年は、アスピリンを少量利用することにより、血液が固まりにくくなる作用(抗凝血作用)を利用して、動脈硬化の進行を抑制し、狭心症(慢性安定狭心症、不安定狭心症)や心筋梗塞(しんきんこうそく)などの治療に利用されております。

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主な副作用

アスピリンの主な副作用は、胃腸障害です。

アスピリンは、開発・販売から長い年月を経て、現在も利用され続けているお薬です。

当初、その鎮痛作用から、抗炎症薬として長年利用されてきました。鎮静剤としては、バファリン(BUFFERIN )という商品名称等で、販売されておりましたが、近年では、アスピリンを少量服用することにより、血液が固まりにくくする作用も判明し、新しい製剤が追加されております。

現在では、様々な会社から、アスピリン製剤のジェネリックが、販売されております。

本剤は、処方箋薬ではなく、市販のお薬です。

市販薬ではありますが、以下の方は、効果や副作用が増減し、かえって逆効果となる可能性があるため、服用を控えてください。

・アスピリン喘息のある方
・胃潰瘍等、消化性潰瘍のある方
・出血傾向のある方
・出産予定日12週以内の方
・低出生体重児、及び、新生児や乳児の方
・15歳未満の水痘にかかっている方
・15歳未満のインフルエンザにかかっている方

以下の方は、服用に際して、注意が必要です。もし可能であれば、医師とご相談ください。

・喘息の方
・肝臓や腎臓に疾患のある方
・血液の病気のある方
・手術や抜歯の予定のある方
・妊娠している方
・持病やアレルギーのある方
・胃腸の弱い方
・副作用の出やすい高齢の方
・小児の方
・アルコール類を常飲している方

本剤は、他の血液関係の薬剤と併用する際には、注意が必要です。

以下の薬剤(降圧薬、利尿薬、鎮痛薬、抗うつ薬(SSRI)など)との併用により、それぞれの効果や副作用が増減する可能性があります。

・抗血栓薬(ワルファリン等)
・尿酸排泄促進薬(ユリノーム等)
・抗リウマチ薬(リウマトレックス等)
・気分安定薬(リーマス等)
・降圧薬
・利尿薬
・鎮痛薬
・抗うつ薬(SSRI)
・糖尿病薬
・抗痙攣(けいれん)薬

重大な副作用は、非常に稀ですが、全くないとは言い切れません。

もし、服用に際して、以下に記載している、重大・重篤な副作用の症状を、少しでも感じたら、服用を中止し、速やかに医師とご相談ください。

重大な副作用に関しては、早期発見、早期対応が不可欠です。進行した場合には、失明などの深刻な後遺症が残る場合もありますので、服用後の初期症状には、特に注意してください。

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重大・重篤な副作用

重大・重篤レベルの副作用としては、次の表の症状が想定されます。

重大・重篤レベル副作用リスト
副作用の名称 想定される症状等
皮膚粘膜眼症候群(Stevens-Johnson症候群) 皮膚がまだら模様に赤くなる、皮膚に水脹れ(みずぶくれ)が出る(各種皮膚障害)、発熱する、関節の痛みがある、目が充血する等
中毒性表皮壊死症(Lyell症候群もしくはToxic Epidermal Necrolysis:TEN) 皮膚が赤くなる、皮膚が焼けるように痛む、皮膚に水脹れ(みずぶくれ)が出る(各種皮膚障害)、発熱する、口内が荒れる等
喘息発作の誘発 息をする際に喉(のど)に異変が生じる、ヒューヒューと鳴る、息苦しい等
ショック 血圧低下に伴い失神する、意識が消失する、チアノーゼをおこす、呼吸が困難になる、胸内が苦悶する、冷感がある、嘔吐する、顔が赤くなる、痒みがある、蕁麻疹(じんましん)がでる、しびれがある、動悸がする、息切れする等
アナフィラキシー様症状 紅斑がでる、悪寒がする、口腔咽頭浮腫ができる、口内の違和感がある、かゆみがある、くしゃみがでる、顔面が紅潮する、熱感がある、吐き気がする、嘔吐する、尿意がある、便意がある、そう痒感がある、全身に発赤がでる、顔面や喉頭に浮腫ができる、呼吸が困難になる、血圧が低下する、喘鳴(ぜんめい)が聞こえる、血管浮腫ができる、不快感がある、眩暈(めまい)がする、耳鳴がする、発汗がある等
出血 脳出血等の頭蓋内出血(初期症状:頭痛、悪心・嘔吐、意識障害、片麻痺等)がある、肺出血がある、消化管出血がある、鼻出血がある、眼底出血がある等
再生不良性貧血 発熱する、悪寒がする、手足に赤い点(点状出血)ができる、赤紫のあざができる、のどの痛みばある、鼻血がでる、歯茎から出血する、貧血症状がでる等
白血球減少 風邪等の感染症にかかりやすい、風邪等が治りにくい
血小板減少 手足に赤い点(点状出血)ができる、あざができる、鼻血がでる、歯茎の出血がある等
肝機能障害 倦怠感が増大する、食欲が低下する、呼吸が困難になる、吐き気がする、常に眠い状態、黄疸がでる、AST(GOT)値、ALT(GPT)値、γ-GTP値、総ビリルビン値等が上昇する等
黄疸 嘔気がある、嘔吐する、食欲がない、倦怠感がある、そう痒がある等、皮膚や白目が黄色くなる、下痢する、全身の脱力感がある、38度から39度の発熱がある、ブツブツ状の発疹ができる等
小腸潰瘍 食後の腹痛がしばらく(1~3時間)継続する、腹部が張る、吐き気がする、嘔吐する、下痢する等
大腸潰瘍(潰瘍性大腸炎) 血便がでる、頻繁に下痢する、水便がでる、下腹部が痛む、発熱する、体重が減少する等
消化性潰瘍 胃がもたれる、吐き気がある、痛みがある、空腹時にミゾオチ部分が痛む、便が黒い等

 
上記の表にある様な症状が現れた場合には、速やかに医師、又は薬剤師へ報告し、対応を相談してください。

重大・重篤な症状を伴う副作用は、通常滅多にあるものではありません。しかし、服用を開始した際の初期症状には、注意が必要です。

その他の副作用

その他の副作用としては、以下の様な症状が報告・想定されています。

その他の副作用リスト
副作用の部位名称等 副作用の名称、症状
皮膚 そう痒がある,皮疹がでる,膨疹がでる,発汗がある
過敏症 蕁麻疹(じんましん)がでる、発疹がある、浮腫ができる
消化器 胃腸障害がある、嘔吐する、腹痛がある、胸やけがする、便秘になる、下痢する、食道炎になる、口唇腫脹がある、吐血する、吐き気がする、悪心がある、食欲がない、胃部に不快感がある
血液 貧血になる,血小板機能が低下する(出血時間が延長する)
精神神経系 めまいがする,興奮する、頭痛がある
呼吸器 過呼吸になる,気管支炎になる,鼻出血がある、鼻炎になる
腎臓 腎障害が発生する
肝臓 AST(GOT)値上昇,ALT(GPT)値上昇
循環器 血圧が低下する,血管炎になる、心窩部痛がある
感覚器 耳鳴がする,難聴になる
その他 代謝性アシドーシスになる、けん怠感がある
過量投与(大量服用) 悪心がある、嘔吐する、口が渇く、下痢する、頭痛がする、めまいがする、耳鳴りがする、難聴になる、興奮する、痙攣(けいれん)する、過呼吸になる、昏睡になる、発熱する、脱水をおこす

 

アスピリンについて

アスピリンの歴史は非常に古く、紀元前の古代ギリシャのヒポクラテスの時代までさかのぼります。

当時、西洋では、ヤナギ、つまり、セイヨウシロヤナギ(Salix alba)の樹皮が、発熱やリウマチ痛の緩和のために利用されていました。

また、このセイヨウシロヤナギの葉を煎じた薬は、お産の際、陣痛や分娩時の痛みを抑制するために利用されていたとの記録が残っています。

同時代の中国では、歯の痛みに対して、ヤナギの小枝を利用し、歯の間を擦ることで、その痛みを緩和させ治療していたといわれています。

さらに、ローマ軍に従軍した軍医、Pedanius Dioscoridesの調査、観察により、薬効成分を持つヤナギの種類が選別されております。

この様に、古代から痛みに対して利用されていたヤナギですが、中世になって、ヤナギを取ることが禁じられたりしたため、その効果は、忘れられつつありました。

近世になり、イギリスでマラリアの発熱にヤナギの樹皮が効果があることが、Edmund Stoneにより実証され、これ以降、少しづつ、その利用や、その効果が解明されて行くことになります。

まず、ミュンヘンの薬学者Johann Andreas Buchnerや、フランスの薬学者Henri Lerouxにより、ヤナギの樹皮から活性物質が抽出されました。

これは、サリシン(salicin)と名づけられました。

このサリシンには、鎮痛作用が認められましたが、とにかく苦い物質だった様です。

さらに、イタリアの化学者Raffaele Piriaにより、サリシンを精製し、無色の生成物を、サリチル酸と呼びました。

日本には、少し遅れて、伝わっております。江戸時代の米沢藩の医師である堀内適斎の「医家必携」に、ヤナギの皮の解熱などの薬効が記載されており、撤里失涅(サリシン)の記載があります。

この後、西洋において、この物質を元にさまざまな合成物質が生まれ、1899年、アセチルサリチル酸(acetylsalicylic acid)が、ドイツの化学者Heinrich Dreserにより、アスピリンと正式に命名され、ドイツバイエル社から発売されました。

その後、アスピリンは、解熱・鎮痛剤として、広く、世界中で利用されるお薬となります。

近年は、さらに、抗血小板薬等として、心筋梗塞や川崎病治療薬としても利用されております。

 

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