強力ネオミノファーゲンシーによる副作用

公開日: 

強力ネオミノファーゲンシーとは

強力ネオミノファーゲンシー(STRONGER NEO-MINOPHAGEN)とは、肝臓や皮膚の炎症を抑制し、機能を改善するお薬です。

主成分は、グリチルリチン酸一アンモニウム(Monoammonium glycyrrhizinate)で、炎症物質の生成やアレルギーを抑制する効果が期待されます。

また、免疫調節作用、肝細胞増殖促進作用、ウィルス増殖抑制・不活性化作用等の効果もありますので、これらの相乗効果により肝機能の改善が期待されます。

その他にも、グリシン(別名 アミノ酢酸)(Glycine、Aminoacetic acid)や、L‐システイン塩酸塩水和物(L-Cysteine hydrochloride hydrate)が含まれています。

適応症は以下の通りです。

・湿疹・皮膚炎
・蕁麻疹(じんましん)
・皮膚そう痒症
・薬疹・中毒疹
・口内炎
・小児ストロフルス
・フリクテン
・慢性肝疾患における肝機能異常の改善

上記以外に、円形脱毛症等に利用される場合があります。

本剤は、株式会社ミノファーゲン製薬、EAファーマ株式会社等により製造販売されています。

スポンサーリンク

主な副作用

強力ネオミノファーゲンシーの主な副作用を、症例の報告の多い順に記載すると、以下の通りです。

・血清カリウム値が低下する
・血圧が上昇する
・上腹部不快感がみられる

重大・重篤な副作用

重大・重篤レベルの副作用としては、次の表の症状が想定されます。

重大・重篤レベル副作用リスト
副作用の名称 想定される症状等
ショック、アナフィラキシーショック 血圧低下に伴い失神する、意識が消失する、チアノーゼがみられる、呼吸困難になる、胸内苦悶がある、冷感がある、嘔吐する、顔が赤くなる、痒みがある、蕁麻疹(じんましん)ができる、痺れる(しびれる)、動悸がする、息切れする等
アナフィラキシー様症状 紅斑ができる、悪寒がする、口唇浮腫ができる、咽頭浮腫ができる、口内の違和感がある、かゆみがある、くしゃみする、顔面が紅潮する、熱感がある、吐き気がする、嘔吐する、尿意がある、便意がある、そう痒感がある、全身が発赤する、顔面や喉頭浮腫ができる、呼吸困難になる、血圧が低下する、喘鳴(ぜんめい)がきこえる、血管浮腫ができる、不快感がある、眩暈(めまい)がする、耳鳴がきこえる、発汗する等
偽アルドステロン症 低カリウム血症になる、血圧上昇がみられる、ナトリウムや体液の貯留がみられる、浮腫(むくみ)ができる、体重増加がみられる、手足が痺れ痛む、筋肉が震える・ピクつく、力が入らない等

 
上記の表にある様な症状が現れた場合には、速やかに医師、又は薬剤師へ報告し、対応を相談してください。

重大・重篤な症状を伴う副作用は、通常滅多にあるものではありません。しかし、服用を開始した際の初期症状には、注意が必要です。

その他の副作用

その他の副作用としては、以下の様な症状が報告・想定されています。

その他の副作用リスト
副作用の部位名称等 副作用の名称、症状
過敏症 発疹ができる、蕁麻疹(じんましん)がみられる、そう痒がある
体液・電解質 血清カリウム値の低下がみられる、浮腫ができる
循環器 血圧が上昇する
消化器 上腹部不快感がある、嘔気がする、嘔吐する
呼吸器 咳嗽(がいそう)がみられる
一過性の視覚異常がみられる(目がかすむ、目がチカチカする等)
その他 全身倦怠感がある、筋肉痛になる、異常感覚がある(しびれ感、ピリピリ感等)、発熱する、過呼吸症状がみられる(肩の熱感がある、四肢冷感がみられる、冷汗がでる、口が渇く、動悸がする)、尿糖陽性になる、頭痛がする、熱感がある、気分不良になる

 

強力ネオミノファーゲンシーについて

本剤は、グリチルリチン製剤に分類されるお薬です。

主要成分は甘草(カンゾウ)という植物に由来しており、これは漢方のお薬の多くに含まれる成分です。

持病やアレルギーのある方は、事前に医師と相談して下さい。

肝臓に問題がある方は、お薬を飲むだけではなく、食生活の改善も必要です。

尚、お酒(アルコール類)は基本的に禁酒です。

以下の方は、基本的に禁忌なので、本剤の利用はできません。

・本剤の成分に対して過敏症の既往歴のある方
・アルドステロン症の方
・ミオパシーのある方
・低カリウム血症の方

以下の方は、このお薬を利用する際には注意が必要なので、医師とご相談ください。

・高齢の方
・妊婦の方
・妊娠している可能性のある方
・授乳婦の方
・小児等

現時点で併用禁忌の薬剤は、ありません。

以下の薬剤等と併用する際には相互作用があり、効果が増減したり、副作用を増強したりする可能性があるため、注意が必要なので、飲み合わせにつきまして医師とご相談ください。

・ループ利尿剤
 ・エタクリン酸、フロセミド等
・チアジド系およびその類似降圧利尿剤
 ・トリクロルメチアジド、クロルタリドン等
・モキシフロキサシン塩酸塩

上にも記載しましたが、漢方薬には同様の成分である甘草が含まれているお薬が多いため、併用の際には注意が必要です。

 

シェアありがとうございます

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • Pocket
PAGE TOP ↑