カコージンによる副作用
カコージンとは
カコージン(KAKODIN)とは、血のめぐりを良くし、尿を出やすくするためのお薬です。
本剤の主成分は、ドパミン塩酸塩(Dopamine Hydrochloride)で、心臓の収縮量を強化する作用が期待されます。
さらに、腎血管抵抗等を低下させるため、腎血流量を増加させる作用もあります。
これらの作用により、循環器系の血液の流れを改善し、尿が出易くなる効果が期待されます。
適応症は以下の通りです。
・急性循環不全(心原性ショック、出血性ショック)
・下記のような急性循環不全状態に使用
・無尿、乏尿や利尿剤で利尿が得られない場合
・脈拍数の増加した状態
・他の強心・昇圧剤により副作用が認められたり、好ましい反応が得られない状態
急性循環不全改善剤と呼ばれるお薬です。
本剤は、日本製薬株式会社、武田薬品工業株式会社により製造販売されています。
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主な副作用
カコージンの主な副作用は、以下の通りです。
・不整脈がみられる
・頻脈になる
・四肢冷感がある
重大・重篤な副作用
重大・重篤レベルの副作用としては、次の表の症状が想定されます。
副作用の名称 | 想定される症状等 |
---|---|
麻痺性イレウス | 腸管麻痺がおこる(食欲不振になる、悪心がある、嘔吐する、著しい便秘がある、腹部の膨満あるいは弛緩及び腸内容物のうっ滞等の症状がおこる)、強い腹痛がみられる、吐き気がする、吐く、ひどい便秘になる、おなかが膨れる等 |
四肢冷感等の末梢の虚血 | 手足の指が冷たく感じる、しびれ感がある、蒼白化する、長距離を歩くと足が激しく痛む、安静時に激しく痛む、手足の指に潰瘍ができる、手足の静脈に炎症や発赤や痛みがみられる、壊疽を生じる等 |
上記の表にある様な症状が現れた場合には、速やかに医師、又は薬剤師へ報告し、対応を相談してください。
重大・重篤な症状を伴う副作用は、通常滅多にあるものではありません。しかし、服用を開始した際の初期症状には、注意が必要です。
その他の副作用
その他の副作用としては、以下の様な症状が報告・想定されています。
副作用の部位名称等 | 副作用の名称、症状 |
---|---|
循環器 | 不整脈がみられる(心室性期外収縮、心房細動、心室性頻拍等)、頻脈になる、動悸がする |
消化器 | 嘔気がする、嘔吐する、腹部膨満がみられる、腹痛がする |
その他 | 静脈炎になる、注射部位の変性壊死がみられる、起毛がみられる |
過量投与 | 副作用症状等 |
カコージンについて
持病やアレルギーのある方は事前に医師とご相談ください。
本剤は、こまめに患者の血圧、脈拍数、尿量等をチェックし、投与量を適宜増減する必要があります。
以下の方は、基本的に禁忌なので、本剤の利用はできません。
・褐色細胞腫の方
以下の方は、このお薬を利用する際には注意が必要なので、医師とご相談ください。
・末梢血管障害のある方
・糖尿病
・アルコール中毒
・凍傷
・動脈硬化症
・レイノー症候群
・バージャー病等
・未治療の頻脈性不整脈又は心室細動のある方
・高齢の方
・妊婦の方
・妊娠している可能性のある方
・授乳婦の方
・小児等
以下の薬剤等と併用する際には相互作用があり、効果が増減したり、副作用を増強したりする可能性があるため、注意が必要なので、飲み合わせにつきまして医師とご相談ください。
・フェノチアジン誘導体
・プロクロルペラジン等
・ブチロフェノン誘導体
・ドロペリドール等
・モノアミン酸化酵素阻害剤
・ハロゲン化炭化水素系麻酔剤
・ハロタン等