ロゼレムによる副作用

公開日:  最終更新日:2017/08/12

ロゼレムとは

ロゼレム(Rozerem)とは、体内の睡眠リズムを調整し、自然な眠りに導くお薬です。

主成分のラメルテオン(Ramelteon)は、脳の視交叉上核にある、メラトニン受容体(MT1/MT2)へ作用します。

この作用は、睡眠中枢、つまり覚醒と睡眠を司る部分で睡眠側のスイッチを「ON」にする働きをします。メラトニン受容体作動薬と言う、比較的新しい不眠症の治療薬です。

本剤の作用は、一般的な睡眠薬の作用とは異なり、自然な睡眠に、より近いのが特徴です。

但し、即効性は少なく、ある程度、継続して服用することにより、睡眠のリズムを整えて行くことになります。

そのため、副作用も比較的少なく、高齢の方や肝臓等が弱い方でも安心して利用できると言われています。

適応症は以下の通りです。

・不眠症における入眠困難の改善

本剤は、メラトニンと同等の働きをするため、比較的軽度の不眠症に適しております。

尚、お酒(アルコール)は、本剤の成分の作用が増強される場合があるため、本剤の服用中は、アルコールは、控えてください。

ロゼレムは、武田薬品工業株式会社により、製造販売されております。

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主な副作用

ロゼレムの主な副作用を、症例の報告の多い順に記載すると、以下の通りです。

・傾眠がみられる
・頭痛がする
・倦怠感がある
・浮動性眩暈(めまい)がする

比較的副作用の少なりお薬ですので、一般的な睡眠薬でみられる、以下の副作用は、余り発生しないとの報告があります。

・次の日まで薬が残ることによるフラツキ。
・服用後の記憶が無い前向性健忘。
・服用中止後に発生する反跳性不眠。

重大・重篤な副作用

重大・重篤レベルの副作用としては、次の表の症状が想定されます。

重大・重篤レベル副作用リスト
副作用の名称 想定される症状等
アナフィラキシー様症状 紅斑ができる、悪寒がする、口腔咽頭浮腫ができる、口内の違和感がある、かゆみがでる、くしゃみをする、顔面紅潮がみられる、熱感がある、吐き気がする、嘔吐する、尿意がある、便意がある、そう痒感がある、全身発赤する、顔面や喉頭浮腫ができる、呼吸困難になる、血圧が低下する、喘鳴(ぜんめい)が聞こえる、血管浮腫ができる、不快感がある、眩暈(めまい)がする、耳鳴りがする、発汗する等

 
上記の表にある様な症状が現れた場合には、速やかに医師、又は薬剤師へ報告し、対応を相談してください。

重大・重篤な症状を伴う副作用は、通常滅多にあるものではありません。しかし、服用を開始した際の初期症状には、注意が必要です。

その他の副作用

その他の副作用としては、以下の様な症状が報告・想定されています。

その他の副作用リスト
副作用の部位名称等 副作用の名称、症状
精神神経系 眩暈(めまい)がする、頭痛がする、眠気がある
皮膚 発疹がでる
消化器 便秘する、悪心がある
内分泌 プロラクチン値が上昇する
その他 倦怠感がある
過量投与 眠気がある、倦怠感がある、眩暈(めまい)がする、腹痛になる、頭痛がする等

 

ロゼレムについて

持病やアレルギーのある方は、事前に医師と相談してください。

食後に服用すると、効果が低下するとの報告がありますので、食後1時間程度経過後に服用してください。

以下の方は、基本的に禁忌なので、本剤の利用はできません。

・本剤の成分に対して過敏症の既往歴のある方
・高度な肝機能障害のある方
・フルボキサミンマレイン酸塩を投与中の方

以下の方は、このお薬を利用する際には注意が必要なので、医師とご相談ください。

・軽度から中等度の肝機能障害のある方
・高齢の方
・高度の睡眠時無呼吸症候群の方
・脳に器質的障害のある方
・妊婦の方
・妊娠している可能性のある方
・授乳婦の方
・小児

以下の薬剤との併用は、基本的に禁忌です。ご利用されている方は、医師とご相談ください。

・フルボキサミンマレイン酸塩(ルボックス、デプロメール)

以下の薬剤等と併用する際には相互作用があり、効果が増減したり、副作用を増強したりする可能性があるため、注意が必要なので、医師とご相談ください。

・CYP1A2阻害剤(キノロン系抗菌薬等)
・CYP2C9阻害剤(フルコナゾール(アゾール系抗真菌薬)等)
・CYP3A4阻害剤(マクロライド系抗菌薬等、
 ケトコナゾール(アゾール系抗真菌薬)等)
・CYP誘導剤(リファンピシン(結核治療薬)等)
・アルコール(飲酒)

 

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