サノレックスによる副作用

公開日:  最終更新日:2017/08/11

サノレックスとは

サノレックス(Sanorex)とは、減量を補助するお薬です。

本剤の主な成分は、マジンドール(Mazindol)で、脳内の食欲中枢に直接作用し、食欲を抑制します。

適応症は以下の通りです。

・あらかじめ適用した食事療法及び運動療法の効果が不十分な高度肥満症(肥満度が+70%以上又はBMIが35以上)における食事療法及び運動療法の補助

本剤は、肥満症のお薬ではありますが、対症療法薬です。

そのため、肥満症そのものを治療するものではありません。

本剤は、富士フイルムファーマ株式会社により製造販売されています。

スポンサーリンク

主な副作用

サノレックスの主な副作用を、症例の報告の多い順に記載すると、以下の通りです。

・口渇感がある
・便秘になる
・悪心がある
・嘔吐する
・睡眠障害がみられる
・胃部不快感がある

重大・重篤な副作用

重大・重篤レベルの副作用としては、次の表の症状が想定されます。

重大・重篤レベル副作用リスト
副作用の名称 想定される症状等
依存性 連用により薬物依存になる、薬をやめられない
肺高血圧症 労作性呼吸困難になる、胸痛になる、失神する等

 
上記の表にある様な症状が現れた場合には、速やかに医師、又は薬剤師へ報告し、対応を相談してください。

重大・重篤な症状を伴う副作用は、通常滅多にあるものではありません。しかし、服用を開始した際の初期症状には、注意が必要です。

その他の副作用

その他の副作用としては、以下の様な症状が報告・想定されています。

その他の副作用リスト
副作用の部位名称等 副作用の名称、症状
精神神経系 神経過敏になる、激越がみられる、抑うつになる、精神障害がみられる、振戦がみられる、幻覚がある、知覚異常がある、不安になる、痙攣(けいれん)する、口渇感がある、睡眠障害がある、頭痛がする、脱力感がある、眩暈(めまい)がする、けん怠感がある、いらいら感がある、眠気がする、ふらつく
消化器 便秘になる、悪心がある、嘔吐する、胃部不快感がある、腹部膨満感がある、腹痛がある、下痢する
循環器 頻脈になる、胸痛がある、血圧が上昇する、脳卒中になる、狭心症になる、心筋梗塞になる、不整脈がある、心不全になる、心停止する、顔面潮紅がみられる、動悸がする
過敏症 そう痒感がある、発疹ができる
肝臓 AST(GOT)値が上昇する、ALT(GPT)値が上昇する
泌尿器 排尿困難になる、頻尿になる
その他 口中苦味感がある、発汗する、性欲が減退する、脱毛がみられる、さむけがする、咽頭不快感がある、月経異常がある
過量投与 悪心がある、嘔吐する、頭痛がする、頻脈になる、不整脈がおこる、呼吸困難になる、排尿障害がある、興奮する、痙攣(けいれん)発作がおこる、昏睡になる

 

サノレックスについて

本剤の薬理学的特性はアンフェタミン類と類似しているため、依存性について注意が必要です。

利用期間は最長3か月とし、なるべく短期間の利用に留める必要があります。

医師から指示された用法、用量を必ず守る様にしてください。

以下の方は、基本的に禁忌なので、本剤の利用はできません。

・本剤の成分に対して過敏症の既往歴のある方
・緑内障の方
・重症の心障害のある方
・重症の膵障害のある方
・重症の腎障害のある方
・重症の肝障害のある方
・重症高血圧症の方
・脳血管障害のある方
・不安・抑うつ・異常興奮状態のある方
・統合失調症等の精神障害のある方
・薬物・アルコール乱用歴のある方
・MAO阻害剤投与中又は投与中止後2週間以内の方
・妊婦の方
・妊娠している可能性のある方
・小児等

以下の方は、このお薬を利用する際には注意が必要なので、医師とご相談ください。

・糖尿病の方
・精神病の既往歴のある方
・てんかん又はその既往歴のある方
・高齢の方

以下の薬剤との併用は、基本的に禁忌です。ご利用されている方は、医師とご相談ください。

・MAO阻害剤

以下の薬剤等と併用する際には相互作用があり、効果が増減したり、副作用を増強したりする可能性があるため、注意が必要なので、医師とご相談ください。

・昇圧アミン
  ・アドレナリン
  ・ノルアドレナリン等
・グアネチジン系薬剤
  ・グアネチジン
  ・ベタニジン
・ラウオルフィア製剤
  ・レセルピン等
・クロニジン
・メチルドパ
・インスリン
  ・経口糖尿病剤
・アルコール
  ・飲酒
・ハロゲン系吸入麻酔剤
  ・ハロタン等
・中枢神経刺激剤
  ・アマンタジン等
・甲状腺ホルモン

 

シェアありがとうございます

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • Pocket
PAGE TOP ↑