アトロピンによる副作用

公開日:  最終更新日:2017/08/11

アトロピンとは

アトロピン(ATROPINE)とは、瞳を開くための点眼薬です。

主に目の各種検査をする際に利用されています。

本剤の主成分は、アトロピン硫酸塩水和物(Atropine Sulfate Hydrate)で、副交感神経の働きを抑え、瞳を開く作用があります。

この作用を利用して、瞳を大きく開き、遠視、弱視、乱視等の目の屈折検査を行います。

適応症は以下の通りです。

・診断または治療を目的とする散瞳と調節麻痺

また、具体的には以下の様な目的で利用されることがあります。

・弱視の治療
・虹彩を休ませる

本剤は、株式会社日本点眼薬研究所により製造販売されています。

尚、アトロピンは点眼薬以外にも、注射や軟膏等によるお薬もありますが、ここでは点眼薬に関する情報を記載しております。

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主な副作用

アトロピンの主な副作用は、以下の通りです。

・眩しい(まぶしい)
・かすんで見える
・目が充血する

重大・重篤な副作用

本剤による重大・重篤レベルの副作用は、想定されていません。

但し、子供の場合には全身の副作用症状が出やすいので注意が必要です。

その他の副作用

その他の副作用としては、以下の様な症状が報告・想定されています。

その他の副作用リスト
副作用の部位名称等 副作用の名称、症状
過敏症 アレルギー性結膜炎になる、眼瞼結膜炎になる
続発性緑内障になる、眼圧が上昇する
循環器 血圧が上昇する、心悸亢進がみられる
精神神経系 幻覚がみえる、痙攣(けいれん)する、興奮する
消化器 悪心がある、嘔吐する、口が渇く、便秘する
その他 顔面潮紅がみられる、頭痛がする、発熱する

 

アトロピンについて

本剤は、副交感神経の働きを抑制することにより瞳を大きく開くためのお薬です。

そのため、まぶしかったり、モノが霞んで(かすんで)見えたりしますが、この症状は、本剤の利用を中止すれば2週間程でなくなりますので心配はいりません。

ご利用に際しては通常、1滴で十分です。尚、点眼薬が目から出たり飛び散って皮膚に付着した場合には、皮膚がかぶれる場合があるため、速やかに拭き取ってください。

持病やアレルギーのある方は事前に医師とご相談ください。

上記にも記載しましたが、子供の場合、全身の副作用がでる場合がありますのでご注意ください。

また緑内障の方は、眼圧が上昇しますので利用できません。

以下の方は、基本的に禁忌なので、本剤の利用はできません。

・緑内障の方
・狭隅角や前房が浅いなどの眼圧上昇の素因のある方

以下の方は、このお薬を利用する際には注意が必要なので、医師とご相談ください。

・小児等
・高齢の方

以下の薬剤等と併用する際には相互作用があり、効果が増減したり、副作用を増強したりする可能性があるため、注意が必要なので、飲み合わせにつきまして医師とご相談ください。

・抗コリン作用を有する薬剤
  ・三環系及び四環系抗うつ剤
  ・フェノチアジン系薬剤
  ・抗ヒスタミン剤等

 

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