プレドニンによる副作用
プレドニンとは
プレドニン(Predonine)とは、代表的なステロイド薬(Steroid drug)の一種です。
炎症、アレルギー等の症状を、強力に抑制する作用が期待されるお薬です。
利用範囲は広く、膠原病や関節リウマチ、喘息、アレルギー症状等、様々な部位の抗炎症薬として利用されています。
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主な副作用
プレドニンの主な副作用は、満月様顔貎(ムーンフェイス)です。
この症状は、食欲が増大すると同時に、脂肪の代謝障害が発現するため、急速に症状が発現する様です。
通常、お薬の使用量を少なくすることで元に戻ります。
後、免疫力が抑制されるため、風邪等になり易く、治りにくくなります。この場合は、感染症予防が第一となります。
重大・重篤な副作用
重大・重篤レベルの副作用としては、次の表の症状が想定されます。
副作用の名称 | 想定される症状等 |
---|---|
心筋梗塞 | 左前胸部に突然圧迫感がある、狭心痛がある、嘔吐する、吐き気がする、ショック状態になる等 |
精神変調 | イライラする、精神的に不安定である、躁鬱になる、幻覚が見える等 |
骨粗鬆症 | 骨折しやすい、手足が痛む、胸・背中・腰・足の付け根等が痛む、腰が曲がった、背丈が縮んだ等 |
脳梗塞 | 急に片側の手足や顔が麻痺する、しびれがある、意識障害がある、言語障害がある、頭痛がする、視力障害がある等 |
消化管潰瘍 | 食後に腹痛が長く継続する、腹部が張る、吐き気がする、嘔吐する、下痢する等 |
糖尿病 | 頻尿になる、多尿になる、喉の渇きがある、口が渇く、食欲が旺盛になる、倦怠感がある、目が霞む、血管障害がある、神経障害がある、感染症等の重大な合併症がある等 |
動脈瘤 | 通常無症状。ケースによって、腹部に拍動感がある、身体の深部や主に背中に突き刺すような痛みがある、(破裂に伴い)下腹部と腰に非常に激しい痛みがある、圧痛がある、ショック状態になる等 |
消化管出血 | 血を吐く(吐血)、黒いタール便がでる(メレナ)、貧血になる、疲れやすい、顔が青白い、脈が速くなる、低血圧になる、尿量が減少する、手足が汗ばむ、手足が冷たい、意識が混濁する、見当識障害がある、眠気がある等 |
誘発感染症 | 風邪・インフルエンザになり易い、細菌やウィルスの感染症を誘発する等 |
感染症の増悪 | 風邪にかかると症状が重くなる、B型肝炎ウイルスが増殖する、発熱する、喉の痛みがある、口内炎ができる、咳・痰が出る、水脹れができる、発疹ができる、頻尿になる等 |
後嚢白内障 | 目が霞む、眩しく感じる、視力が低下する、水晶体が白濁する等 |
緑内障 | 光が輪になって見える、目がかすむ、にじんで見える、眼が充血する、眼が乾く、眼が痛む等 |
続発性副腎皮質機能不全 | 37~38℃台の発熱がある、食欲がない、吐き気がする、嘔吐する、頭痛がある、全身がだるい、眠気がする、腹痛がある、関節が痛む、不機嫌である(小児)等 |
消化管穿孔(しょうかかんせんこう) | 急激な腹痛がある、ショック症状になる、遊離ガスが横隔膜直下に溜まる、腹膜炎になる、大量に出血する、敗血症になる等 |
膵炎 | 胃の周辺が急に激しく痛む、吐き気がする、背中が痛む、嘔吐(おうと)する等 |
うつ状態 | 気力がなくなる、イライラする、気分が塞ぎこむ、何もする気が起きない等 |
痙攣(けいれん) | 興奮状態が継続する、怒りっぽくなる、ぼんやりする、よろめく、吐き気がする、めまいがする、下肢のコントロールができない、筋肉の付随現象がある等 |
大腿骨及び上腕骨等の骨頭無菌性壊死 | 歩行時や起立時に股関節付近が痛む、腰痛がある、膝痛がある、臀部が痛む、大腿の前面部分が痛む、肩関節が痛む、大腿骨・上腕骨が骨折する等 |
ミオパチー | 手足にしびれ感や痛みがある、足がだるい、立てない、転びやすくなる、腕を上げ辛い等 |
中心性漿液性網脈絡膜症 | 視力が低下する、中心暗点がある、変視症がある、小視症がある、色覚異常がある、遠視がある等 |
多発性後極部網膜色素上皮症 | 視力が低下する、中心暗点がある、変視症がある、小視症がある、色覚異常がある、遠視がある等(蛍光眼底撮影にて診断) |
血栓症 | 手足がマヒする、しびれる、しゃべりにくい、胸の痛みがある、呼吸が困難になる、片方の足が急激に痛む・腫れる等 |
腱断裂等の腱障害 | 腱の疼痛がある、腱周辺に炎症がでる、浮腫等の症状がでる等 |
硬膜外脂肪腫 | ふくらはぎが痛い等 |
上記の表にある様な症状が現れた場合には、速やかに医師、又は薬剤師へ報告し、対応を相談してください。
重大・重篤な症状を伴う副作用は、通常滅多にあるものではありません。しかし、服用を開始した際の初期症状には、注意が必要です。
その他の副作用
その他の副作用としては、以下の様な症状が報告・想定されています。
副作用の部位名称等 | 副作用の名称、症状 |
---|---|
皮膚 | ざ瘡がある、多毛になる、脱毛する、色素沈着がある、皮下溢血になる、紫斑がある、線条がある、そう痒がある、発汗が異常になる、顔面に紅斑ができる、脂肪織炎がでる等 |
過敏症 | 発疹がでる等 |
精神神経系 | 多幸症がある、不眠になる、頭痛がする、めまいがする等 |
消化器 | 下痢する、悪心がある、嘔吐する、胃が痛む、胸やけがする、腹部に膨満感がある、口が渇く、食欲がない、食欲がある、腸管嚢胞様気腫症がある等 |
眼 | 網膜に障害がでる、眼球が突出する等 |
内分泌系 | 月経に異常がある、クッシング症候群の様な症状がある等 |
脂質・蛋白質代謝 | 満月様顔貌(ムーンフェイス)になる、野牛肩になる、窒素負平衡になる、脂肪肝がある等 |
呼吸器 | 縦隔気腫がある |
筋・骨格 | 筋肉痛がある、関節痛がある等 |
体液・電解質 | 浮腫がある、血圧が上昇する、低カリウム性アルカローシスがある等 |
血液 | 白血球が増多する等 |
その他 | 発熱する、疲労感がある、ステロイド腎症になる、体重が増加する、精子数やその運動性が増減する、尿路結石ができる、創傷治癒障害になる、皮膚や結合組織が菲薄化・脆弱化する |