アーチストによる副作用

公開日:  最終更新日:2017/08/10

アーチストとは

アーチスト(ARTIST)とは、主に血圧を下げるためのお薬です。

本剤の主成分は、カルベジロール(Carvedilol)で、血管のα受容体をブロックする作用により血管を広げる効果と、心臓のβ受容体をブロックする作用により心臓の拍動を抑制する効果があります。

これらの効果に伴い、脈が抑制され、血圧が下がります。

適応症は以下の通りです。

・本態性高血圧症(軽症〜中等症)
・腎実質性高血圧症
・狭心症
・虚血性心疾患又は拡張型心筋症に基づく慢性心不全
・頻脈性心房細動

上記以外にも応用として以下の疾患に対しても利用されています。

・心室期外収縮
・不整脈

本剤は、第一三共株式会社により製造販売されています。

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主な副作用

アーチストの主な副作用を、症例の報告の多い順に記載すると、以下の通りです。

【本態性高血圧症、腎実質性高血圧症、狭心症】
・眩暈(めまい)がする
・徐脈がみられる
・頭痛がする
・低血圧になる
・悪心がある
・全身倦怠感がある
・眠気がする
・発疹ができる
・喘息様症状がみられる

【慢性心不全】
・眩暈(めまい)がする
・疲労がある
・呼吸困難になる
・心不全の悪化がみられる
・血圧低下がみられる
・徐脈になる
・無力症になる
・頭痛がする
・嘔気がある
・体重が増加する
・下痢する
・糖尿病が悪化する
・全身倦怠感がある
・うっ血性心不全になる
・失神する
・動悸がする

(臨床検査値の異常)
・血糖値が上昇する
・尿糖がみられる
・総コレステロール値が上昇する
・CK(CPK)値が上昇する
・クレアチニン値が上昇する

【頻脈性心房細動】
・慢性心不全になる
・LDH値が上昇する
・γ-GTP値が上昇する

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重大・重篤な副作用

重大・重篤レベルの副作用としては、次の表の症状が想定されます。

重大・重篤レベル副作用リスト
副作用の名称 想定される症状等
高度な徐脈 眩暈(めまい)がする、ふらつく、失神する、倦怠感がある、息切れする等
ショック 血圧低下に伴い失神する、意識が消失する、チアノーゼがみられる、呼吸困難になる、胸内苦悶がある、冷感がある、嘔吐する、顔が赤くなる、痒みがある、蕁麻疹(じんましん)ができる、痺れる(しびれる)、動悸がする、息切れする等
完全房室ブロック 徐脈になる、脈が遅く不規則になる、失神発作が起こる、心不全になる等
心不全 息苦しい、むくみがでる、頻尿になる、起座呼吸(起き上がって深く急な呼吸をする)がみられる、疲労感がある、体力が低下する、眠気がある、錯乱する、見当識障害がみられる、足、足首、脚、肝臓、腹部に体液がたまり腫れる・むくみが出る、吐き気がする、食欲不振になる、息切れする、あえぐ、喘鳴(ぜんめい)がきこえる等
心停止 速く浅い呼吸になる、低血圧になる、意識レベルの段階的な低下がみられる、虚脱する、短時間(5秒未満)の痙攣(けいれん)がみられる、広範囲の虚血がみられる等
肝機能障害 倦怠感の増大がみられる、食欲が低下する、呼吸困難になる、吐き気がする、常に眠い状態、黄疸がみられる、AST(GOT)値が上昇する、ALT(GPT)値が上昇する、γ-GTP値が上昇する、総ビリルビン値が上昇する、劇症肝炎になる等
黄疸 嘔気がある、嘔吐する、食欲不振である、倦怠感がある、そう痒がある、皮膚や白目が黄色くなる、下痢する、全身の脱力感がある、38度~39度の発熱、ブツブツ状の発疹がでる等
急性腎不全 尿量が減少する、尿が赤みがかる、眼がはれぼったい、疲れやすい、からだがだるい、腹痛がある、吐き気がある、下痢する、脱力感がある、関節が痛む、頭痛がする、顔や手足が浮腫む、息苦しい、意識が低下する等
中毒性表皮壊死融解症(Toxic EpidermalNecrolysis:TEN) からだがだるい、関節が痛む、皮膚が焼けるように痛む、全身の赤い斑点と破れやすい水ぶくれ(水疱)ができる、発熱する、食欲不振になる、口内が荒れる等
皮膚粘膜眼症候群(Stevens-Johnson症候群) 高熱がでる、陰部が痛む、関節が痛む、ひどい口内炎ができる、唇や口内がただれる、発熱する、皮膚がまだら模様に赤くなる、皮膚に水脹れが出る(各種皮膚障害)、中央にむくみをともなった赤い斑点ができる、赤い発疹ができる、まぶたや眼が充血する、結膜がただれる、食欲不振になる、からだがだるい等
アナフィラキシー様症状 紅斑ができる、悪寒がする、口唇浮腫ができる、咽頭浮腫ができる、口内の違和感がある、かゆみがある、くしゃみする、顔面が紅潮する、熱感がある、吐き気がする、嘔吐する、尿意がある、便意がある、そう痒感がある、全身が発赤する、顔面や喉頭浮腫ができる、呼吸困難になる、血圧が低下する、喘鳴(ぜんめい)がきこえる、血管浮腫ができる、不快感がある、眩暈(めまい)がする、耳鳴がきこえる、発汗する等

 
上記の表にある様な症状が現れた場合には、速やかに医師、又は薬剤師へ報告し、対応を相談してください。

重大・重篤な症状を伴う副作用は、通常滅多にあるものではありません。しかし、服用を開始した際の初期症状には、注意が必要です。

その他の副作用

その他の副作用としては、以下の様な症状が報告・想定されています。

【本態性高血圧症、腎実質性高血圧症、狭心症、頻脈性心房細動】

その他の副作用リスト
副作用の部位名称等 副作用の名称、症状
過敏症 発疹ができる、そう痒感がある等
循環器 徐脈になる、低血圧になる、動悸がする、頻脈になる、心房細動がみられる、期外収縮がみられる、脚ブロックがみられる、血圧が上昇する、心胸比増大がみられる、顔面潮紅がみられる、四肢冷感がある、房室ブロックがみられる、狭心症になる
呼吸器 喘息様症状がみられる、咳嗽(がいそう)がみられる、呼吸困難になる、息切れする、鼻閉がみられる
精神神経系 眩暈(めまい)がする、眠気がする、頭痛がする、失神する、不眠になる、抑うつになる、注意力が低下する、異常感覚がある(四肢のしびれ感等)
消化器 悪心がある、胃部不快感がある、嘔吐する、便秘になる、下痢する、食欲不振になる、腹痛がある
代謝 血糖値が上昇する、尿酸値が上昇する、CK(CPK)値が上昇する、総コレステロール値が上昇する、ALP値が上昇する、LDH値が上昇する、低血糖になる、尿糖がみられる、トリグリセリド値が上昇する、カリウム値が上昇する、糖尿病が悪化する、カリウム値が低下する、ナトリウム値が低下する
肝臓 AST(GOT)値が上昇する、ALT(GPT)値が上昇する等
腎臓・泌尿器 腎機能障害がおこる(BUN値が上昇する、クレアチニン値が上昇する等)、尿失禁がみられる、頻尿になる、蛋白尿がでる
血液 貧血になる、白血球が減少する、血小板が減少する
霧視がみられる、涙液分泌の減少がみられる
その他 浮腫ができる、脱力感がある、倦怠感がある、勃起不全になる、耳鳴がする、疲労感がある、胸痛がする、疼痛がする、発汗する、口が渇く
過量投与 重症低血圧になる、徐脈になる、心不全を起こす、心原性ショックを起こす、心停止する、呼吸器障害がみられる、気管支痙攣(けいれん)を起こす、嘔吐する、意識障害がみられる、全身の痙攣発作がおこる

 
【慢性心不全】

その他の副作用リスト
副作用の部位名称等 副作用の名称、症状
過敏症 そう痒感がある、発疹ができる等
循環器 徐脈になる、動悸がする、頻脈になる、心房細動がみられる、期外収縮がみられる、房室ブロックがみられる、脚ブロックがみられる、低血圧になる、血圧が上昇する、四肢冷感がある、心胸比が増大する、狭心症になる、顔面潮紅がみられる
呼吸器 喘息様症状がおこる、呼吸困難になる、息切れする、咳嗽(がいそう)がみられる、鼻閉がみられる
精神神経系 眩暈(めまい)がする、不眠になる、頭痛がする、眠気がする、注意力が低下する、失神する、抑うつになる、異常感覚(四肢のしびれ感がある等)
消化器 悪心がある、胃部不快感がある、便秘する、下痢する、食欲不振になる、腹痛がする、嘔吐する
代謝 血糖値が上昇する、尿糖がみられる、LDH値が上昇する、総コレステロール値が上昇する、CK(CPK)値が上昇する、糖尿病が悪化する、ALP値が上昇する、尿酸値が上昇する、カリウム値が上昇する、ナトリウム値が低下する、カリウム値が低下する、低血糖になる、トリグリセリド値が上昇する
肝臓 AST(GOT)値が上昇する、ALT(GPT)値が上昇する等
腎臓・泌尿器 腎機能障害になる(BUN値が上昇する、クレアチニン値が上昇する等)、蛋白尿がみられる、尿失禁がみられる、頻尿がみられる
血液 貧血になる、血小板が減少する、白血球が減少する
霧視がみられる、涙液分泌が減少する
その他 浮腫ができる、倦怠感がある、疲労感がある、胸痛になる、耳鳴がする、脱力感がある、勃起不全になる、疼痛がある、発汗する、口が渇く

 

アーチストについて

本剤は、αβ遮断薬というカテゴリのお薬です。

但し、主な作用はβ遮断作用で、効力の比率は、α:β=1:8となっております。

持病やアレルギーのある方は事前に医師とご相談ください。

服用開始時等は特に眩暈(めまい)等を発現しやすいため、車の運転や危険を伴う作業等は控えてください。

尚、自己判断で服用量を急に減少したり、服用を中止した場合、反動で症状を悪化させる場合があります。

服用量は、必ず医師と相談の上、お決めください。

飲み忘れた場合、2回分を一度に飲むのは禁止です。

以下の方は、基本的に禁忌なので、本剤の利用はできません。

・気管支喘息、気管支痙攣のおそれのある方
・糖尿病性ケトアシドーシスのある方
・代謝性アシドーシスのあるのある方
・高度の徐脈(著しい洞性徐脈)のある方
・房室ブロック(II、III度)のある方
・洞房ブロックのある方
・心原性ショックの方
・強心薬又は血管拡張薬を静脈内投与する必要のある心不全の方
・非代償性の心不全の方
・肺高血圧による右心不全のある方
・未治療の褐色細胞腫の方
・妊婦の方
・妊娠している可能性のある方
・本剤の成分に対して過敏症の既往歴のある方

以下の方は、このお薬を利用する際には注意が必要なので、医師とご相談ください。

・特発性低血糖症のある方
・コントロール不十分な糖尿病のある方
・絶食状態の方
・栄養状態が不良の方
・糖尿病を合併した慢性心不全の方
・重篤な肝機能障害のある方
・重篤な腎機能障害のある方
・房室ブロック(I度)のある方
・徐脈のある方
・末梢循環障害のある方(レイノー症候群、間欠性跛行症等)
・過度に血圧の低い方
・高齢の方
・授乳婦の方
・小児等

以下の薬剤等と併用する際には相互作用があり、効果が増減したり、副作用を増強したりする可能性があるため、注意が必要なので、飲み合わせにつきまして医師とご相談ください。

・交感神経系に対し抑制的に作用する他の薬剤
  ・レセルピン等
・血糖降下薬
・カルシウム拮抗薬
  ・ベラパミル塩酸塩等
・ヒドララジン
・クロニジン
・クラスI抗不整脈薬
  ・ジソピラミド、プロカインアミド、アジマリン等
・アミオダロン
・シクロスポリン
・リファンピシン
・シメチジン
・選択的セロトニン再取り込み阻害剤
  ・パロキセチン等
・ジギタリス製剤
  ・ジゴキシン等
・利尿降圧剤

 

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