ウテメリンによる副作用

公開日:  最終更新日:2017/08/11

ウテメリンとは

ウテメリン(UTEMERIN)とは、子宮の動きを抑制し、流産や早産を予防するためのお薬です。

主な成分は、リトドリン塩酸塩(Ritodrine Hydrochloride)で、子宮にある平滑筋に作用することにより、子宮の異常収縮を抑制し、流産や早産を予防する効果が期待されます。

仕組みとしては、アドレナリンβ受容体刺激作用によるカルシウムイオンの取り込みを促進させる作用により、子宮の平滑筋の収縮を抑えます。

緊急時には、点滴により治療します。

適応症は以下の通りです。

・切迫流産
・早産

本剤は、キッセイ薬品工業株式会社により製造販売されています。

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主な副作用

ウテメリン(錠剤)の主な副作用を、症例の報告の多い順に記載すると、以下の通りです。

・心悸亢進がみられる(動悸がする)
・手指振戦がみられる
・嘔気がある

重大・重篤な副作用

重大・重篤レベルの副作用としては、次の表の症状が想定されます。

重大・重篤レベル副作用リスト
副作用の名称 想定される症状等
横紋筋融解症 手足肩を中心とした筋肉痛・こわばりがある、手足が痺れる(しびれる)、赤褐色の尿がでる、脱力感がある、CK(CPK)値が上昇する、血中及び尿中ミオグロビン値が上昇する等、急激な腎機能悪化を伴う場合がある
汎血球減少 全身がだるい、階段等を上る際に息切れする、動悸がする、頭重がある、頭痛がする、眩暈(めまい)がする、鼻血がでる、耳鳴りがする、皮下出血がある、歯茎の出血がある等
(重篤な)血清カリウム値の低下 高血圧になる、疲労する、筋力が低下する、神経機能が低下する、不安になる、イライラする、抑うつになる、睡眠障害がみられる、虚弱になる、便秘になる、ドライスキンがみられる、不整脈がある、筋肉痛になる、痙攣(けいれん)する、麻痺する、自律神経失調になる、強度の筋肉痙攣がみられる、横紋筋融解症になる、呼吸不全になる等
高血糖(高血糖症) のどが渇く、身体がだるい、尿量が増加する、空腹感がある、皮膚が乾燥し痒い、風邪を引き易い、傷の治りが遅い等
糖尿病性ケトアシドーシス 口が渇く(喉のかわき)、多飲になる、倦怠感がある、悪心がある、嘔吐する、低体温になる、体重が減少する、血圧が低下する、頻脈になる、意識障害がある、糖尿病性ケトアシドーシスがみられる、高血糖高浸透圧状態になる、低血糖症になる、乳酸アシドーシスがみられる、激烈な腹痛(急性腹症)になる、胃痙攣(けいれん)をおこす等
新生児腸閉塞(イレウス) お腹が膨れる、嘔吐を繰り返す、腹痛がみられる、下血がある、高度な脱水症状をおこす等

 
上記の表にある様な症状が現れた場合には、速やかに医師、又は薬剤師へ報告し、対応を相談してください。

重大・重篤な症状を伴う副作用は、通常滅多にあるものではありません。しかし、服用を開始した際の初期症状には、注意が必要です。

(参考情報)
本薬の注射剤で、肺水腫、心不全、無顆粒球症、白血球減少、血小板減少、ショック、不整脈、肝機能障害、黄疸、中毒性表皮壊死融解症(Toxic Epidermal Necrolysis:TEN)、皮膚粘膜眼症候群(Stevens-Johnson症候群)、胸水、母体の腸閉塞、胎児及び新生児における心不全、新生児心室中隔壁の肥大、新生児低血糖などの副作用の報告があります。

その他の副作用

その他の副作用としては、以下の様な症状が報告・想定されています。

その他の副作用リスト
副作用の部位名称等 副作用の名称、症状
循環器 不整脈(心室性期外収縮等)がみられる、動悸がする、頻脈になる、顔面潮紅がみられる
肝臓 AST(GOT)値が上昇する、ALT(GPT)値が上昇する等
血液 血小板が減少する
精神神経系 痺れる(しびれる)、振戦がみられる、ふらつく、
消化器 嘔気がある、腹痛がする
過敏症 発疹がでる、紅斑ができる
胎児・新生児 胎児頻脈がみられる、胎児不整脈がみられる、新生児頻脈がみられる、新生児低血糖症になる

 

ウテメリンについて

本剤の利用に伴い、動悸、頻脈、嘔気等の副作用がよくみられますが、通常、本剤の利用を中止することにより、症状はなくなります。

以下の方は、基本的に禁忌なので、本剤の利用はできません。

・強度の子宮出血、子かん、前期破水例のうち子宮内感染を合併する症例のある方
・常位胎盤早期はく離のある方
・子宮内胎児死亡のある方
・その他妊娠の継続が危険と判断される方
・重篤な甲状腺機能亢進症の方
・重篤な高血圧症の方
・重篤な心疾患の方
・重篤な糖尿病の方
・重篤な肺高血圧症の方
・妊娠16週未満の妊婦の方
・本剤の成分に対して重篤な過敏症の既往歴のある方

以下の方は、このお薬を利用する際には注意が必要なので、医師とご相談ください。

・甲状腺機能亢進症の方
・高血圧症の方
・心疾患の方
・糖尿病の方
・糖尿病の家族歴のある方
・高血糖や肥満等の糖尿病の危険因子のある方
・肺高血圧症の方
・本剤の成分に対して過敏症の既往歴のある方
・カリウム減少性利尿剤の投与を受けている方
・筋緊張性(強直性)ジストロフィー等の筋疾患のある方
・筋緊張性(強直性)ジストロフィー等の筋疾患の既往歴のある方

以下の薬剤等と併用する際には相互作用があり、効果が増減したり、副作用を増強したりする可能性があるため、注意が必要なので、医師とご相談ください。

・β-刺激剤

 

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