日本脳炎ワクチンによる副反応(副作用)

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日本脳炎ワクチンとは

日本脳炎ワクチン(ジェービックV、エンセバック皮下注用など)とは、日本脳炎ウィルスの免疫を付け、感染を予防するためのワクチンです。

日本脳炎に感染した場合、脳炎等の深刻で重大な副作用を発生させ、結果として重い後遺症が残る可能性があります。

かつては、年間1000人以上の方が罹患していましたが、日本脳炎ワクチンの普及、蚊に刺されにくい生活等により減少し、現在では、年間感染者数は10人以下になっております。

但し、日本脳炎ワクチンの接種率が低下しているため、今後、増加する可能性は否定できません。

現在、日本脳炎の根本的な治療薬は、ありません。

そのためワクチンによる予防が、最も効果的な対策になっています。

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主な副反応(副作用)

日本脳炎ワクチンの主な副反応(副作用)を、症例の報告の多い順に記載すると、以下の通りです。

・注射部位紅斑が出る
・発熱する
・注射部位腫脹になる
・鼻漏になる
・頭痛がする
・咳嗽(がいそう)が出る

重大・重篤な副反応(副作用)

重大・重篤レベルの副反応(副作用)としては、次の表の症状が想定されます。

重大・重篤レベル副反応(副作用)リスト
副反応(副作用)の名称 想定される症状等
ショック 血圧低下に伴い失神する、意識が消失する、チアノーゼが見られる、呼吸困難になる、胸内苦悶がある、冷感がある、嘔吐する、顔が赤くなる、痒み(かゆみ)がある、蕁麻疹(じんましん)がでる、痺れる(しびれる)、動悸がする、息切れする等
アナフィラキシー様症状 紅斑がでる、悪寒がする、口腔咽頭浮腫ができる、口内に違和感がある、かゆみがある、くしゃみがでる、顔面紅潮する、熱感がある、吐き気がする、嘔吐する、尿意がある、便意がある、そう痒感がある、全身発赤になる、顔面や喉頭浮腫ができる、呼吸困難になる、血圧が低下する、喘鳴(ぜんめい)が聞こえる、血管浮腫ができる、不快感がある、眩暈(めまい)がする、耳鳴がする、発汗する等
急性散在性脳脊髄炎(ADEM) 発熱する、全身倦怠感がある、頭痛がする、悪心がある、嘔吐する等、後に、髄膜刺激症状(頭痛がする、悪心がある、嘔吐する、項部硬直する、発熱する、Kernig徴候がでる等)がでる、片麻痺になる、失語する、運動失調になる、四肢麻痺になる、昏睡する等
痙攣(けいれん) 全身の筋肉がピクピクする、痺れる(しびれる)、チクチクと痛む、瞬間うとうとと眠くなる、失神する、錯乱する、脱力する、膀胱の調節機能が消失する、興奮状態が継続する、怒りっぽい、ぼんやりする、よろめく、吐き気がする、眩暈(めまい)がする、下肢コントロール不能になる、筋肉の付随現象がおこる等
血小板減少性紫斑病 皮膚や粘膜等の出血症状・紫斑(しはん)・青アザ等が発現する、歯ぐきからの出血がある、鼻血がでる、黒い便がでる、血尿がでる、月経過多になる等
脳炎・脳症 発熱する、吐き気がする、嘔吐する、意識障害がある、言語障害がある、記憶障害がある、フラツク、痙攣(けいれん)する、反応が鈍化する、昏睡(こんすい)になる等

 
上記の表にある様な症状が現れた場合には、速やかに医師、又は薬剤師へ報告し、対応を相談してください。

重大・重篤な症状を伴う副反応(副作用)は、通常滅多にあるものではありません。しかし、服用を開始した際の初期症状には、注意が必要です。

その他の副反応(副作用)

その他の副反応(副作用)としては、以下の様な症状が報告・想定されています。

その他の副反応(副作用)リスト
副反応(副作用)の部位名称等 副反応(副作用)の名称、症状
局所症状(注射部位) 紅斑がでる、腫脹する、疼痛がある、硬結がある、そう痒感がある、発疹する、蕁麻疹(じんましん)がでる、内出血する、出血する
精神神経系 頭痛がする、気分が変化する
呼吸器 咳嗽(がいそう)がでる、鼻漏がある、咽頭紅斑がでる、咽喉頭疼痛がある、発声障害がある、鼻出血する、鼻閉になる、くしゃみがでる、喘鳴(ぜんめい)が聞こえる
消化器 嘔吐する、下痢する、食欲不振になる、腹痛がある
皮膚 発疹する、蕁麻疹(じんましん)がでる、紅斑ができる、そう痒症になる
その他 発熱する、倦怠感がある、悪寒がする、四肢痛がある、関節痛がある、異常感がある

 

日本脳炎ワクチンについて

以下の方は、基本的に禁忌(接種不適当者)です。

・本剤の成分によりアナフィラキシーを呈したことがあることが明らかな方
・明らかな発熱を呈している方
・重篤な急性疾患にかかっていることが明らかな方
・上記に掲げる者のほか、予防接種を行うことが不適当な状態にある方

また、持病やアレルギーのある方は、本薬との併用に際して医師か薬剤師と相談してください。

日本脳炎の予防接種は、2004年(平成16年)に女子中学生が旧日本脳炎ワクチン接種後、重症の急性散在性脳脊髄炎(ADEM)を発症したため、2005年(平成17年)の5月30日から2010年(平成22年)までの間、原則中止していました。

新ワクチンの開発に伴い、2009年6月より、現在の乾燥ワクチンが使われております。新ワクチンは、旧ワクチンと比較して、副反応(副作用)が少ないと云われています。
実際に新ワクチンを接種した結果、主に発熱や熱性けいれん等の症状が報告されており、新ワクチンとの因果関係が話題になっております。

2012年7月と10月には、接種後の死亡例が報告されており、新ワクチンとの因果関係が慎重に調査されています。
因みに7月のケースは、接種後、急性脳症を発症し約1週間後に死亡、10月のケースは、接種後、間もなく死亡しており、急性アレルギー反応のアナフィラキシーショックの可能性が報告されています。

日本脳炎ワクチンの予防接種につきましては、接種後に死亡した例が報道され、子供にワクチンを受けさせるかどうか、お悩みの方も多いと思われます。

この辺りにつきましては、個々人により様々な意見があり、判断が分かれる所ですので、これが一番良いと断言は出来ません。

まず、知っておく必要があるのは、日本脳炎のワクチンについては、世界的なレベルで見た場合、接種する考え方が大多数であることです。
つまり、例えば百万回に1回の割合で、重い副作用や死亡例が出る程度であれば、接種しないで罹患するリスクを抱えるよりも、遥かに安全であると考えられております。

医療に完璧はありません。薬や予防接種について、何らかの副作用・副反応は、必ずあります。
なので、各々の生活や価値観、及び、個々人の状況に応じて、総合的に判断して接種するかどうか、最終的に判断することになります。

不安な点や不明点につきましては、医師や薬剤師や諸々の関係機関と相談し、十分納得した上で判断しましょう。

例えば、予防接種を受ける医療機関に、アナフィラキシーショックを発症した場合、適切な処置を行える設備等は、整っているのかどうか等。

又、現在では、薬や予防接種による、副作用・副反応に対する公的な救済制度もありますので、万が一の際には、ある程度の救済を受けることが可能です。

日本脳炎だけではなく、他の予防接種につきましても、上記のことを踏まえて、ご判断ください。

 

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