ソランタールによる副作用
ソランタールとは
ソランタール(Solantal)とは、炎症を抑制し痛みを緩和するためのお薬です。
本剤の主成分である、チアラミド塩酸塩(Tiaramide Hydrochloride)は、炎症物質のカラゲニン、セロトニン、ヒスタミン等の働きを抑制する作用があり、これにより炎症を抑える効果が期待されます。
様々な領域で広く利用されています。
適応症は以下の通りです。
・各科領域の手術後並びに外傷後の鎮痛・消炎
・下記疾患の鎮痛・消炎
・関節炎
・腰痛症
・頸肩腕症候群
・骨盤内炎症
・軟産道損傷
・乳房うっ積
・帯状疱疹
・多形滲出性紅斑
・膀胱炎
・副睾丸炎
・前眼部炎症
・智歯周囲炎
・抜歯後の鎮痛・消炎
・下記疾患の鎮痛
・急性上気道炎
本剤は、アステラス製薬株式会社により製造販売されています。
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主な副作用
ソランタールの主な副作用を、症例の報告の多い順に記載すると、以下の通りです。
・食欲不振になる
・胸やけがする
・悪心がある
・発疹ができる
・頭痛がする
・浮腫ができる
重大・重篤な副作用
重大・重篤レベルの副作用としては、次の表の症状が想定されます。
副作用の名称 | 想定される症状等 |
---|---|
ショック | 血圧低下に伴い失神する、意識が消失する、チアノーゼがみられる、呼吸困難になる、胸内苦悶がある、冷感がある、嘔吐する、顔が赤くなる、痒みがある、蕁麻疹(じんましん)ができる、痺れる(しびれる)、動悸がする、息切れする等 |
アナフィラキシー様症状 | 紅斑ができる、悪寒がする、口唇浮腫ができる、咽頭浮腫ができる、口内の違和感がある、かゆみがある、くしゃみする、顔面が紅潮する、熱感がある、吐き気がする、嘔吐する、尿意がある、便意がある、そう痒感がある、全身が発赤する、顔面や喉頭浮腫ができる、呼吸困難になる、血圧が低下する、喘鳴(ぜんめい)がきこえる、血管浮腫ができる、不快感がある、眩暈(めまい)がする、耳鳴がきこえる、発汗する等 |
上記の表にある様な症状が現れた場合には、速やかに医師、又は薬剤師へ報告し、対応を相談してください。
重大・重篤な症状を伴う副作用は、通常滅多にあるものではありません。しかし、服用を開始した際の初期症状には、注意が必要です。
その他の副作用
その他の副作用としては、以下の様な症状が報告・想定されています。
副作用の部位名称等 | 副作用の名称、症状 |
---|---|
過敏症 | 発疹ができる |
消化器 | 食欲不振になる、悪心がある、胸やけがする、腹部膨満感がある、腹痛がする、下痢する、便秘になる、嘔吐する、口が渇く |
精神神経系 | 頭痛がする、眩暈(めまい)がする、ふらつく、不眠になる、眠気がする |
その他 | 浮腫ができる、倦怠感がある |
過量投与 | 意識喪失する、痙攣(けいれん)発作をおこす、振戦がみられる |
ソランタールについて
本剤は、副作用の少ない塩基性の穏やかな鎮痛薬です。安全なお薬と言われています。
但し、痛みや炎症の原因を治療するお薬ではありません。あくまで対症療法薬です。
持病やアレルギーのある方は事前に医師とご相談ください。
特にアスピリン喘息の方は利用できません。
消化性潰瘍(胃潰瘍等)のある方も基本的に利用できません。
胃腸が悪い方、腎臓の悪い方、肝臓の悪い方、血液の病気のある方、喘息の方も医師とご相談ください。
市販薬(風邪薬、鎮痛薬等)との併用は止めてください。
以下の方は、基本的に禁忌なので、本剤の利用はできません。
・消化性潰瘍のある方
・重篤な血液の異常のある方
・重篤な肝障害のある方
・重篤な腎障害のある方
・本剤の成分に対して過敏症の既往歴のある方
・アスピリン喘息(非ステロイド性消炎鎮痛剤等による喘息発作の誘発)又はその既往歴のある方
以下の方は、このお薬を利用する際には注意が必要なので、医師とご相談ください。
・痙攣発作の既往歴のある方
・消化性潰瘍の既往歴のある方
・血液の異常又はその既往歴のある方
・肝障害又はその既往歴のある方
・腎障害又はその既往歴のある方
・過敏症の既往歴のある方
・気管支喘息のある方
・高齢の方
・妊婦の方
・妊娠している可能性のある方
・授乳婦の方
・小児等