ホスミシンによる副作用

公開日:  最終更新日:2017/08/05

ホスミシンとは

ホスミシン(FOSMICIN)とは、各種感染症の治療をするための抗生物質です。

主に細菌が原因となる感染症に利用されています。

本剤の主成分は、ホスホマイシンカルシウム水和物(Fosfomycin Calcium Hydrate)で、感染症の原因となっている細胞が、細胞壁を合成する機能を抑制する作用があります。

この作用により、細菌を殺菌する効果が期待されます。

適応菌種は以下の通りです。

・ホスホマイシンに感性のブドウ球菌属
・大腸菌
・赤痢菌
・サルモネラ属
・セラチア属
・プロテウス属
・モルガネラ・モルガニー
・プロビデンシア・レットゲリ
・緑膿菌
・カンピロバクター属

適応症は以下の通りです。

・深在性皮膚感染症
・膀胱炎
・腎盂腎炎
・感染性腸炎
・涙嚢炎
・麦粒腫
・瞼板腺炎
・中耳炎
・副鼻腔炎

比較的、副作用が少ないお薬です。

本剤は、Meiji Seika ファルマ株式会社により製造販売されています。

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主な副作用

ホスミシンの主な副作用は、以下の通りです。

・下痢する
・軟便がでる
・胃部不快感がある
・AST(GOT)値が上昇する
・ALT(GPT)値が上昇する

参考例として、カプセル剤の主な副作用を以下に記載します。

・下痢する
・腹痛がする
・嘔気がある
・嘔吐する
・食欲不振になる
・消化不良になる
・鼓腸放屁がでる
・口内炎ができる
・AST(GOT)値が上昇する
・ALT(GPT)値が上昇する
・発疹ができる
・そう痒がみられる
・蕁麻疹(じんましん)がでる
・頭痛がする
・浮腫ができる
・BUN値が上昇する

重大・重篤な副作用

重大・重篤レベルの副作用としては、次の表の症状が想定されます。

重大・重篤レベル副作用リスト
副作用の名称 想定される症状等
偽膜性大腸炎等の血便を伴う重篤な大腸炎 発熱する、腹痛がする、 頻回の下痢がみられる等

 
上記の表にある様な症状が現れた場合には、速やかに医師、又は薬剤師へ報告し、対応を相談してください。

重大・重篤な症状を伴う副作用は、通常滅多にあるものではありません。しかし、服用を開始した際の初期症状には、注意が必要です。

その他の副作用

その他の副作用としては、以下の様な症状が報告・想定されています。

その他の副作用リスト
副作用の部位名称等 副作用の名称、症状
肝臓 AST(GOT)値が上昇する、ALT(GPT)値が上昇する、Al-P値が上昇する、LDH値が上昇する等
消化器 嘔気がする、腹痛がする、下痢する、軟便がでる、食欲不振になる、消化不良になる、胃部不快感がある、胃もたれがする、胸やけがする、腹部膨満感がある、嘔吐する等
腎臓 浮腫ができる、BUN値が上昇する等
皮膚 発疹ができる、蕁麻疹(じんましん)がでる、そう痒感がある等
血液 好酸球が増多する、血小板が減少する等
神経系 頭痛がする、耳鳴がする、眩暈(めまい)がする等
菌交代症 口内炎ができる等
その他 ほてりがある、発赤がみられる、発熱する、心悸亢進がみられる、倦怠感がある等

 

ホスミシンについて

ペニシリン系やセフェム系の抗生物質と同様の作用がありますが、構造的には別系統のお薬です。

グラム陰性菌に対する効果が高いと言われています。その中でも、特にサルモネラ菌などの腸内細菌に対して効果が高いと言われています。

持病やアレルギーのある方は事前に医師とご相談ください。

肝臓病のある方や弱い方、妊婦の方、妊娠している可能性のある方も医師とご相談ください。

長期間利用した場合、効果が低下する傾向がありますので、利用に際しては、医師と相談し、必要最小限にとどめる様にしてください。

以下の方は、このお薬を利用する際には注意が必要なので、医師とご相談ください。

・肝障害のある方
・妊婦の方
・妊娠している可能性のある方
・授乳婦の方
・高齢の方
・小児等

 

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