ノルバスク、アムロジンによる副作用

公開日:  最終更新日:2017/08/12

ノルバスク、アムロジンとは

ノルバスク(Norvasc)、アムロジン(Amlodin)とは、アムロジピンベシル酸塩(Amlodipine besilate)を主成分とする、血圧を下げるお薬です。

持続性カルシウム拮抗剤と呼ばれる種類のお薬で、血管の細胞の中へ入るカルシウムの量を少なくすることで血管の緊張を緩めて血圧を下げる作用や、狭心症の発作を抑制する作用が期待されます。

そのため、主に、高血圧や狭心症の治療で利用されています。

尚、主成分は同じですが、会社によって、お薬の名前が異なり、ノルバスクはファイザーが販売し、アムロジンは大日本住友製薬株式会社から販売されております。

また、本剤のジェネリック医薬品も各社から販売されており、その場合の名前は、主に、「アムロジピン」+ブランド名となっていることが多い様です。

本剤のジェネリック医薬品は、日本ジェネリック株式会社、メディサ新薬株式会社、化研生薬株式会社、ニプロファーマ株式会社、日医工ファーマ株式会社、全星薬品株式会社、田辺製薬販売株式会社、MeijiSeikaファルマ株式会社、第一三共エスファ株式会社など、様々な会社から製造・販売されております。

スポンサーリンク

主な副作用

ノルバスク、アムロジンの主な副作用を、症例の報告の多い順に記載すると、以下の通りです。

・ほてりがある(熱感、顔面潮紅等)
・眩暈(めまい)がする、ふらつく
・頭痛がする、頭重になる、動悸がする

重大・重篤な副作用

重大・重篤レベルの副作用としては、次の表の症状が想定されます。

重大・重篤レベル副作用リスト
副作用の名称 想定される症状等
房室ブロック 軽度の場合は殆ど症状なし。重くなると息切れがする、嘔気がある、眩暈(めまい)がする、意識がなくなる等
血小板減少 手足に赤い点が現れる(点状出血する)、アザが出来る、鼻血が出る、歯茎の出血がある等
白血球減少 風邪等の感染症にかかりやすい、風邪等が治りにくい等
肝機能障害 倦怠感が増大する、食欲が低下する、呼吸困難になる、吐き気がする、常に眠い、黄疸が出る、AST(GOT)値が上昇する、ALT(GPT)値が上昇する、γ-GTP値が上昇する、総ビリルビン値が上昇する等
黄疸 嘔気がある、嘔吐する、食欲不振になる、倦怠感がある、そう痒がある等、皮膚や白目が黄色くなる、下痢する、全身の脱力感がある、38度から39度の発熱がある、ブツブツ状の発疹が出来る等

 
上記の表にある様な症状が現れた場合には、速やかに医師、又は薬剤師へ報告し、対応を相談してください。

重大・重篤な症状を伴う副作用は、通常滅多にあるものではありません。しかし、服用を開始した際の初期症状には、注意が必要です。

その他の副作用

その他の副作用としては、以下の様な症状が報告・想定されています。

その他の副作用リスト
副作用の部位名称等 副作用の名称、症状
精神・神経系 眩暈(めまい)がする、ふらつく、頭痛がする、頭重になる、眠気がある、振戦(ふるえ)がでる、末梢神経障害がおこる、気分が動揺する、不眠になる
消化器 心窩部痛がある、便秘する、嘔気がある、嘔吐する、口が渇く、消化不良になる、下痢する、軟便になる、排便回数が増加する、口内炎になる、腹部膨満がある、胃腸炎になる、膵炎になる
肝臓 ALT(GPT)値が上昇する、AST(GOT)値が上昇する、肝機能障害がおこる、ALP値が上昇する、LDH値が上昇する、γ‐GTP値が上昇する、黄疸がでる、腹水がある
循環器 浮腫ができる、ほてり(熱感、顔面潮紅等)がある、動悸がする、血圧が低下する、胸痛がある、期外収縮する、洞房又は房室ブロックがある、洞停止する、心房細動がある、失神する、徐脈になる
筋・骨格系 筋緊張亢進する、筋痙攣がおこる、背痛がある、関節痛がある、筋肉痛がある
口腔 (連用により)歯肉肥厚になる
泌尿・生殖器 BUN値が上昇する、クレアチニン値が上昇する、頻尿になる、夜間頻尿になる、尿管結石ができる、尿潜血陽性になる、尿中蛋白陽性になる、勃起障害がおこる、排尿障害がおこる
過敏症 発疹がでる、そう痒がある、蕁麻疹(じんましん)がでる、光線過敏症になる、多形紅斑ができる、血管炎になる、血管浮腫ができる
代謝異常 血清コレステロール値が上昇する、CK(CPK)値が上昇する、高血糖になる、糖尿病になる、尿中ブドウ糖が陽性になる
血液 赤血球が減少する、ヘモグロビンが減少する、白血球が減少する、白血球が増加する、紫斑ができる、血小板が減少する
その他 全身けん怠感がある、しびれがある、脱力感がある、耳鳴がする、鼻出血する、味覚異常がある、疲労する、咳がでる、発熱する、視力異常がおこる、呼吸困難になる、異常感覚がおこる、多汗になる、血中カリウムが減少する、女性化乳房になる、脱毛する、鼻炎になる、体重が増加する、体重が減少する、疼痛がある、皮膚が変色する
過量投与 過度の末梢血管拡張に伴うショックがおこる、著しく血圧が低下する、反射性頻脈になる

 

ノルバスク、アムロジンについて

本薬と他の薬剤との併用には注意が必要なため、持病やアレルギーのある方は、医師とご相談下さい。

また、これまでに、薬を使用した際、痒みや発疹等のアレルギー症状が現れたことのある方や、低血圧の方、肝機能障害や腎機能障害のある方も、医師とご相談下さい。

妊婦や妊娠している可能性がある方、授乳中の方も、医師とご相談下さい。

グレープフルーツジュースと一緒に本剤を飲んだ場合、本剤の作用が強く現れる場合がありますので、一緒に飲まない様にして下さい。

以下の方は、基本的に禁忌です。

・妊娠や授乳中の方
・本剤の主成分に対してアレルギーがある方
・ジヒドロピリジン系化合物に対して過敏症の既往歴がある方
・小児等

以下の方は、利用に際して注意が必要です。

・腎臓や肝臓が弱っている方
・血圧が低い方
・高齢の方
・他の薬を飲んでいる方

血圧が低下することにより、眩暈(めまい)が起こったり、ふらついたりする可能性がありますので、車の運転はしないでください。

又、同様の理由により、危険な作業等も控えて下さい。

服用に際しては、医師や薬剤師の指示を守って下さい。

2回分を1度に服用することは、やめてください。飲み忘れた場合でも、一回分のみを服用してください。

以下のお薬との併用は禁忌ですので、本剤との併用はしないで下さい。

・リトナビル

以下の薬剤と本剤を併用した場合、本剤の血中濃度が上昇することがあります。

・エリスロマイシン(エリスロシン)[抗生物質]
・クラリスロマイシン(クラリス、クラリシッド)
・イトラコナゾール(イトリゾール)[抗真菌薬]
・ジルチアゼム(ヘルベッサー)[高血圧、心臓病治療薬]

以下の薬剤と本剤を併用した場合、本剤の血中濃度が低下することがあります。

・リファンピシン(リファジン、リマクタン)[抗結核薬]
・フェノバルビタール(フェノバール)[抗けいれん薬]
・フェニトイン(アレビアチン、ヒダントール)
・カルバマゼピン(テグレトール)[抗てんかん薬]

尚、本剤と、その他の降圧剤や利尿薬を併用した場合、血圧が極端に下がる場合があるため、ご注意ください。

 

シェアありがとうございます

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • Pocket
PAGE TOP ↑