アボルブによる副作用

公開日:  最終更新日:2017/08/10

アボルブとは

アボルブ(Avolve)とは、前立腺を小さくするためのお薬です。

前立腺は、男性ホルモンのテストステロンから変換された、ジヒドロテストステロン(DHT)の刺激により肥大すると言われています。

本剤の主成分は、デュタステリド(Dutasteride)で、テストステロンからジヒドロテストステロンへの変換を阻害する作用があります。

その結果、前立腺を縮小させる効果が期待されます。

但し、前立腺肥大の原因そのものを治療するお薬ではなく、あくまで対症療法のお薬です。

そのため、このお薬の利用を止めると元に戻る可能性があります。

適応症は以下の通りです。

・前立腺肥大症

本剤は、グラクソ・スミスクライン株式会社により製造販売されています。

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主な副作用

アボルブの主な副作用を、症例の報告の多い順に記載すると、以下の通りです。

・勃起不全
・リビドー減退
・乳房障害
  ・女性化乳房
  ・乳頭痛
  ・乳房痛
  ・乳房不快感

重大・重篤な副作用

重大・重篤レベルの副作用としては、次の表の症状が想定されます。

重大・重篤レベル副作用リスト
副作用の名称 想定される症状等
肝機能障害 倦怠感の増大がみられる、食欲が低下する、呼吸困難になる、吐き気がする、常に眠い状態、黄疸がみられる、AST(GOT)値が上昇する、ALT(GPT)値が上昇する、γ-GTP値が上昇する、総ビリルビン値が上昇する、劇症肝炎になる等
黄疸 嘔気がある、嘔吐する、食欲不振である、倦怠感がある、そう痒がある、皮膚や白目が黄色くなる、下痢する、全身の脱力感がある、38度~39度の発熱、ブツブツ状の発疹がでる等

 
上記の表にある様な症状が現れた場合には、速やかに医師、又は薬剤師へ報告し、対応を相談してください。

重大・重篤な症状を伴う副作用は、通常滅多にあるものではありません。しかし、服用を開始した際の初期症状には、注意が必要です。

その他の副作用

その他の副作用としては、以下の様な症状が報告・想定されています。

その他の副作用リスト
副作用の部位名称等 副作用の名称、症状
過敏症 蕁麻疹(じんましん)がでる、アレルギー反応がみられる、発疹ができる、そう痒症になる、限局性浮腫ができる、血管浮腫ができる
精神神経系 リビドー減退がみられる、浮動性眩暈(めまい)がする、抑うつ気分がみられる、味覚異常になる
生殖系及び乳房障害 勃起不全になる、乳房障害がみられる(女性化乳房がみられる、乳頭痛がする、乳房痛がする、乳房不快感がある)、射精障害がみられる、精巣痛がある、精巣腫脹がみられる
皮膚 脱毛症になる(主に体毛脱落がみられる)、多毛症になる
消化器 腹部不快感がある、下痢する
その他 倦怠感がある、血中クレアチンホスホキナーゼが増加する

 

アボルブについて

本剤は、5α還元酵素阻害薬(5-ARI)と言うカテゴリの比較的新しいタイプのお薬です。

従来の抗アンドロゲン薬(抗男性ホルモン薬)と比較して副作用が軽く、前立腺そのものを小さくする作用があります。

このお薬の利用により、前立腺は約7割程度まで小さくなると言われています。

持病やアレルギーのある方は事前に医師とご相談ください。

皮膚から吸収されやすいので、もし、薬剤が女性や子どもに触れた場合には、その部分をきちんと洗い流してください。

通常、半年程、継続して利用して効果を確認する必要があります。

以下の方は、基本的に禁忌なので、本剤の利用はできません。

・本剤の成分に対して過敏症の既往歴のある方
・他の5α還元酵素阻害薬に対して過敏症の既往歴のある方
・女性の方
・小児等
・重度の肝機能障害のある方

以下の方は、このお薬を利用する際には注意が必要なので、医師とご相談ください。

・肝機能障害のある方

以下の薬剤等と併用する際には相互作用があり、効果が増減したり、副作用を増強したりする可能性があるため、注意が必要なので、飲み合わせにつきまして医師とご相談ください。

・CYP3A4阻害作用を有する薬剤
  ・リトナビル等

 

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