バルトレックスによる副作用

公開日:  最終更新日:2017/08/11

バルトレックスとは

バルトレックス(VALTREX)とは、各種ヘルペスウイルスの増殖を抑制するお薬です。

単純疱疹、帯状疱疹、性器ヘルペス、水痘(水ぼうそう)等の治療で利用されています。

主成分のバラシクロビル塩酸塩(Valaciclovir Hydrochloride)は、細胞内でウィルスDNAの複製を阻害する作用があります。

この作用により、ヘルペスウィルスの増殖を抑制します。

適応症は、以下の通りです。

・単純疱疹
・造血幹細胞移植時の単純ヘルペスウィルス感染症(単純疱疹)の発症抑制
・帯状疱疹
・水痘
・性器ヘルペスの再発抑制

但し、本剤は、ヘルペスウイルスを体内から完全に除去する作用は、ありません。

何故なら、潜伏しているヘルペスウィルスを除去するお薬が、現段階では、存在しないからです。

そのため、本剤で症状が治まっても、再発する可能性は、将来に渡って、いつでもありえます。

本剤は、グラクソ・スミスクライン株式会社により製造販売されています。

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主な副作用

バルトレックスの主な副作用を、症例の報告の多い順に記載すると、以下の通りです。

(成人の単純疱疹の方)
・頭痛がする
・眠気等の意識の低下
・肝機能検査値の上昇

(成人の帯状疱疹の方)
・肝機能検査値が上昇する
・BUN値が上昇する
・クレアチニン値が上昇する等の腎障害
・腹痛がする

(成人の性器ヘルペスの方)
・頭痛がする
・嘔気がする
・下痢する
・腹痛がする

(小児の水痘の方)
・肝機能検査値が上昇する
・便秘する

重大・重篤な副作用

重大・重篤レベルの副作用としては、次の表の症状が想定されます。

重大・重篤レベル副作用リスト
副作用の名称 想定される症状等
ショック 血圧低下に伴い失神する、意識消失する、チアノーゼがみられる、呼吸困難になる、胸内苦悶がある、冷感がある、嘔吐する、顔が赤くなる、痒みがある、蕁麻疹(じんましん)がでる、痺れる(しびれる)、動悸がする、息切れする等
アナフィラキシー様症状 紅斑がでる、悪寒がする、口腔咽頭浮腫ができる、口内の違和感がある、かゆみがある、くしゃみする、顔面紅潮がみられる、熱感がある、吐き気がする、嘔吐する、尿意がある、便意がある、そう痒感がある、全身発赤がみられる、顔面や喉頭に浮腫ができる、呼吸困難になる、血圧が低下する、喘鳴(ぜんめい)がみられる、血管浮腫ができる、不快感がある、眩暈(めまい)がする、耳鳴がする、発汗する等
汎血球減少 全身がだるい、階段等を上る際に息切れする、動悸がする、頭重がみられる、頭痛がする、眩暈(めまい)がする、鼻血がでる、耳鳴りがする、皮下出血がみられる、歯茎の出血がみられる等
無顆粒球症 発熱する、咽頭痛がある、倦怠感がある、口内炎ができる等
血小板減少(血小板減少症) 手足に赤い点(点状出血)ができる、あざができる、鼻血がでる、歯茎の出血がみられる等
播種性血管内凝固症候群(DIC)(はしゅせい けっかんない ぎょうこ しょうこうぐん) 微小血栓による循環不全(腎不全になる、肺塞栓による呼吸困難・チアノーゼ、ショックなど)がみられる、凝固因子・血小板減少や線溶活性化による出血症状(粘膜出血、止血不良、脳出血、皮膚出血性、血尿、消化管出血など)がみられる、中枢神経症状(意識障害になる、痙攣する、昏睡する)がみられる、臓器虚血(多臓器不全)がみられる等
血小板減少性紫斑病 皮膚や粘膜等の出血症状・紫斑(しはん)・青アザ、歯ぐきからの出血がみられる、鼻血がでる、黒い便がでる、血尿がでる、月経過多になる等
急性腎不全 尿量が減少する、尿が赤みがかる、眼がはれぼったい、疲れやすい、からだがだるい、腹痛がある、吐き気がする、下痢する、脱力感がある、関節の痛みがある、頭痛がする、顔や手足のむくみがある、息苦しい、意識の低下がみられる等
精神神経症状 意識障害(昏睡)がみられる、せん妄がみられる、妄想がある、幻覚がある、錯乱がある、痙攣(けいれん)する、てんかん発作がある、麻痺がある等
意識障害 吐き気がする、食欲不振になる、腹痛がする、下痢する、強い倦怠感がある、意識レベルが低下する、意識が消失する等
譫妄(せんもう) イライラする、疲れが取れない、不眠になる、強い倦怠感がある、下痢する、動悸がする等
幻覚 実在しないものが聴こえる(幻聴)、見える(幻視)、感じる(体感幻覚)等
妄想 現実では間違っていることを事実と思い込む等
錯乱 外部状況に対し適した対応が出来ない状態、話や動作にまとまりがない
痙攣(けいれん) 全身の筋肉がピクピクする、しびれる、チクチクと痛む、瞬間うとうとと眠くなる、失神する、錯乱する、脱力する、膀胱の調節機能が消失する、興奮状態が継続する、怒りっぽい、ぼんやりする、よろめく、吐き気がする、眩暈(めまい)がする、下肢コントロールが不能になる、筋肉の付随現象がみられる等
てんかん発作 筋肉が突っ張る、痙攣する、唾液が泡の様に出る、筋肉がぴくぴくする、上半身がくっと折れる(1日何回も繰り返す)、頭痛がする、吐き気がする、腹痛がみられる等
皮膚粘膜眼症候群(Stevens-Johnson症候群) 高熱がでる、陰部が痛む、関節が痛む、ひどい口内炎ができる、唇や口内のただれがみられる、発熱する、皮膚がまだら模様に赤くなる、皮膚に水脹れが出る(各種皮膚障害)、中央にむくみをともなった赤い斑点ができる、赤い発疹ができる、まぶたや眼の充血がみられる、結膜のただれがある、食欲不振になる、からだがだるい等
中毒性表皮壊死症(Lyell症候群もしくはToxic Epidermal Necrolysis:TEN) 皮膚が赤くなる、皮膚が焼けるように痛む、皮膚に水脹れが出る(各種皮膚障害)、発熱する、口内が荒れる等
呼吸抑制 頭痛がする、眩暈(めまい)がする、動悸がする、息切れする、不安感がある、判断力が鈍化する
無呼吸 20秒以上の呼吸停止がみられる、または20秒以内であっても徐脈や低酸素状態を伴うものがみられる、低酸素状態になる、SpO2値が低下する、心拍数が低下する等
間質性肺炎 発熱する、咳嗽(がいそう)がみられる、呼吸困難になる、胸部X線異常がある、好酸球が増多する、動悸がする、息切れする等
肝機能障害 倦怠感が増大する、食欲が低下する、呼吸困難になる、吐き気がする、常に眠い状態、黄疸がみられる、AST(GOT)値が上昇する、ALT(GPT)値が上昇する、γ-GTP値が上昇する、総ビリルビン値が上昇する等
黄疸 嘔気がある、嘔吐する、食欲不振になる、倦怠感がある、そう痒がある等、皮膚や白目が黄色くなる、下痢する、全身の脱力感がある、38度から39度の発熱がみられる、ブツブツ状の発疹ができる等
肝炎 白目や皮膚が黄色くなる、高熱がでる、倦怠感が増大する、黄色い尿がでる、淡黄色の便がでる等
急性膵炎 上腹部痛(みぞおち、左上腹部、背部等)がある、吐き気がする、嘔吐する、腹部膨満感(ふくぶぼうまんかん)がみられる、食欲不振になる、発熱する、意識障害がみられる、ショック状態(蒼白、血圧低下など)がみられる、押されると痛みが強い(圧痛)、押されると腹部が硬くなる(筋性防御(きんせいぼうぎょ))等

 
上記の表にある様な症状が現れた場合には、速やかに医師、又は薬剤師へ報告し、対応を相談してください。

重大・重篤な症状を伴う副作用は、通常滅多にあるものではありません。しかし、服用を開始した際の初期症状には、注意が必要です。

その他の副作用

その他の副作用としては、以下の様な症状が報告・想定されています。

その他の副作用リスト
副作用の部位名称等 副作用の名称、症状
過敏症 発疹ができる、蕁麻疹(じんましん)がでる、そう痒がある、光線過敏症になる
肝臓 肝機能検査値が上昇する、肝炎になる
消化器 嘔気がある、嘔吐する、腹部不快感がある、下痢する、腹痛がある
精神神経系 眩暈(めまい)がする、頭痛がする、意識が低下する
腎臓 腎障害がみられる
過量投与 急性腎不全になる、精神神経症状(錯乱する、幻覚がみえる、激越する、意識が低下する、昏睡する等)がみられる、嘔気がある、嘔吐する

 

バルトレックスについて

持病やアレルギーのある方は、事前に医師とご相談ください。

車や危険を伴う作業は、控えてください。

以下の方は、基本的に禁忌なので、本剤の利用はできません。

・本剤の成分に対して、過敏症の既往歴のある方
・アシクロビルに対して、過敏症の既往歴のある方

以下の方は、このお薬を利用する際には注意が必要なので、医師とご相談ください。

・腎障害のある方
・高齢の方
・妊婦の方
・妊娠している可能性のある方
・授乳婦の方
・小児

以下の薬剤等と併用する際には相互作用があり、効果が増減したり、副作用を増強したりする可能性があるため、注意が必要なので、医師とご相談ください。

・プロベネシド
・シメチジン
・ミコフェノール酸 モフェチル
・テオフィリン

 

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