フェブリクによる副作用
フェブリクとは
フェブリク(Feburic)とは、尿酸を減少させ痛風や高尿酸血症の症状を緩和するためのお薬です。
尿酸値が高いと関節で結晶化して痛風や関節炎になったり、腎障害や尿路結石の様な様々な症状を引き起こします。
本剤の主成分は、フェブキソスタット(Febuxostat)で、尿酸を生成する際に必要となる、キサンチンオキシダーゼ(XO)という酵素(キサンチン酸化還元酵素)の働きを阻害する作用があります。
この作用により、尿酸の生成を抑制する効果が期待されます。
作用機序は、以前から利用されている、アロプリノール(ザイロリック)と似ていますが、キサンチンオキシダーゼに対する選択性が高いため、比較的副作用も少なく、腎機能が弱っている方でも利用可能となっています。
適応症は以下の通りです。
・痛風、高尿酸血症
・がん化学療法に伴う高尿酸血症
本剤は、帝人ファーマ株式会社により製造販売されています。
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主な副作用
フェブリクの主な副作用を、症例の報告の多い順に記載すると、以下の通りです。
(痛風、高尿酸血症)
・痛風関節炎になる
・関節痛になる
・四肢不快感がある
・四肢痛がある
・下痢する
・倦怠感がある
・肝機能検査値異常がみられる
・TSH値が増加する
・尿中β2ミクログロブリン値が増加する
・CK(CPK)値が増加する
(がん化学療法に伴う高尿酸血症)
・AST(GOT)値が増加する
・ALT(GPT)値が増加する
重大・重篤な副作用
重大・重篤レベルの副作用としては、次の表の症状が想定されます。
副作用の名称 | 想定される症状等 |
---|---|
肝機能障害 | 倦怠感が増大する、食欲が低下する、呼吸困難になる、吐き気がする、常に眠い状態、黄疸がでる、AST(GOT)値が上昇する、ALT(GPT)値が上昇する、γ-GTP値が上昇する、総ビリルビン値が上昇する等 |
過敏症 | 全身性皮疹ができる、発疹ができる等の皮膚症状がみられる |
上記の表にある様な症状が現れた場合には、速やかに医師、又は薬剤師へ報告し、対応を相談してください。
重大・重篤な症状を伴う副作用は、通常滅多にあるものではありません。しかし、服用を開始した際の初期症状には、注意が必要です。
その他の副作用
その他の副作用としては、以下の様な症状が報告・想定されています。
副作用の部位名称等 | 副作用の名称、症状 |
---|---|
血液 | 血小板数が減少する、貧血になる、白血球数が減少する |
内分泌系 | TSH値が増加する |
神経系 | 頭痛がする、味覚異常がみられる、手足のしびれ感がある、浮動性眩暈(めまい)がする、傾眠がみられる |
心臓 | 動悸がする、心電図異常がみられる |
胃腸 | 下痢する、腹部不快感がある、悪心がある、腹痛がする |
肝・胆道系 | 肝機能検査値の異常がみられる[ALT(GPT)値が増加する、AST(GOT)値が増加する、γ-GTP値が増加する等] |
皮膚 | 蕁麻疹(じんましん)がでる、脱毛がみられる、発疹ができる、そう痒症になる、紅斑ができる |
筋骨格系 | 関節痛になる、四肢痛がある、四肢不快感がある、CK(CPK)値が増加する、筋肉痛になる |
腎及び尿路 | 尿量が減少する、β-NアセチルDグルコサミニダーゼ値が増加する、尿中β2ミクログロブリン値が増加する、血中クレアチニン値が増加する、血中尿素値が増加する、頻尿になる |
その他 | 浮腫ができる、倦怠感がある、口が渇く、血中トリグリセリド値が増加する、CRP値が増加する、血中カリウム値が増加する |
フェブリクについて
本剤は近年、久々に承認された高尿酸血症のお薬です。
持病やアレルギーのある方は事前に医師とご相談ください。
妊娠している方、授乳している方、腎臓や肝臓が悪い方も医師とご相談ください。
アルコール(飲酒)は控えてください。
以下の方は、基本的に禁忌なので、本剤の利用はできません。
・本剤の成分に対して過敏症の既往歴のある方
・メルカプトプリン水和物又はアザチオプリンを投与中の方
以下の方は、このお薬を利用する際には注意が必要なので、医師とご相談ください。
・重度の腎機能障害のある方
・肝機能障害のある方
・高齢の方
・妊婦の方
・妊娠している可能性のある方
・授乳婦の方
・小児等
以下の薬剤等との併用は、基本的に禁忌です。ご利用されている方は、飲み合わせにつきまして医師とご相談ください。
・メルカプトプリン水和物
・ロイケリン
・アザチオプリン
・イムラン
・アザニン
以下の薬剤等と併用する際には相互作用があり、効果が増減したり、副作用を増強したりする可能性があるため、注意が必要なので、飲み合わせにつきまして医師とご相談ください。
・ビダラビン
・ジダノシン