アレロックによる副作用

公開日:  最終更新日:2017/08/12

アレロックとは

アレロック(ALLELOCK)とは、アレルギーの症状を緩和するお薬です。

主成分は、オロパタジン塩酸塩(Olopatadine Hydrochloride)で、ヒスタミンの受容体をブロックする作用があります。

この作用により、ヒスタミンの産出を抑制し、花粉症の様なアレルギーの症状を抑えます。

また、本剤はアレルギーに関与するロイコトリエン、トロンボキサン等の化学伝達物質についても抑制する作用があると報告されております。

以下の様な症状に効果があります。

(成人の方)
・アレルギー性鼻炎(花粉症等)
・蕁麻疹(じんましん)
・皮膚疾患に伴うそう痒(湿疹、皮膚炎、痒疹、
 皮膚そう痒症、尋常性乾癬、多形滲出性紅斑)

(小児の方)
・アレルギー性鼻炎(花粉症等)
・蕁麻疹(じんましん)
・皮膚疾患(湿疹、皮膚炎、皮膚そう痒症)
 に伴うそう痒

但し、本剤は、対症療法薬なので、アレルギーの原因を治療するものではありません。

アレロックは、協和発酵キリン株式会社から製造、販売されております。

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主な副作用

アレロックの主な副作用を、症例の報告の多い順に記載すると、以下の通りです。

(成人の方)
・眠気がする
・ALT(GPT)値が上昇する
・けん怠感がある
・AST(GOT)値が上昇する
・口が渇く

(小児の方)
・眠気がする
・ALT(GPT)値が上昇する
・AST(GOT)値が上昇する
・白血球が増多する
・γ-GTP値が上昇する

本剤は、比較的、副作用が少ないお薬ですが、眠気が発生するケースがありますので、念のため、車の運転や危険を伴う様な作業等は、控えてください。

重大・重篤な副作用

重大・重篤レベルの副作用としては、次の表の症状が想定されます。

重大・重篤レベル副作用リスト
副作用の名称 想定される症状等
劇症肝炎 白眼や皮膚が黄色くなる、発熱する、吐き気がする、全身がだるい、AST(GOT)値が上昇する、ALT(GPT)値が上昇する、γ-GTP値が上昇する、Al-P値が上昇する等
肝機能障害 倦怠感が増大する、食欲が低下する、呼吸困難になる、吐き気がする、常に眠い状態、黄疸がでる、AST(GOT)値が上昇する、ALT(GPT)値が上昇する、γ-GTP値が上昇する、総ビリルビン値が上昇する等
黄疸 嘔気がある、嘔吐する、食欲不振になる、倦怠感がある、そう痒がみられる、皮膚や白目が黄色くなる、下痢する、全身の脱力感がある、38度から39度の発熱がある、ブツブツ状の発疹ができる等

 
上記の表にある様な症状が現れた場合には、速やかに医師、又は薬剤師へ報告し、対応を相談してください。

重大・重篤な症状を伴う副作用は、通常滅多にあるものではありません。しかし、服用を開始した際の初期症状には、注意が必要です。

その他の副作用

その他の副作用としては、以下の様な症状が報告・想定されています。

その他の副作用リスト
副作用の部位名称等 副作用の名称、症状
過敏症 紅斑等の発疹ができる、顔面や四肢等に浮腫ができる 、そう痒がある、呼吸困難になる
精神神経系 眠気がする、けん怠感がある、口が渇く、頭痛がする、頭重感がある、眩暈(めまい)がする、しびれ感がある、集中力が低下する、不随意運動(顔面や四肢等)がある
消化器 腹部不快感がある、腹痛になる、下痢する、嘔気がある、便秘する、口内炎ができる、口角炎がある、舌痛がある、胸やけする、食欲亢進がみられる、嘔吐する
肝臓 肝機能異常がみられる【AST(GOT)値が上昇する、ALT(GPT)値が上昇する、γ-GTP値が上昇する、LDH値が上昇する、Al-P値が上昇する、総ビリルビン値が上昇する】
血液 白血球が増多や減少する、好酸球が増多する、リンパ球が減少する
腎臓・泌尿器 尿潜血が見られる、BUN値が上昇する、尿蛋白が陽性になる、血中クレアチニン値が上昇する、排尿困難になる、頻尿になる
循環器 動悸がする、血圧が上昇する
その他 血清コレステロール値が上昇する、尿糖が陽性になる、胸部不快感がある、味覚異常がみられる、体重が増加する、ほてりがある、月経異常になる、筋肉痛がする、関節痛がする

 

アレロックについて
アレロックは即効性があり、服用した際には、比較的短時間で改善効果が発現します。

しかし、十分な効果を発揮するためには、数日かかるとの報告があります。

そのため、例えば花粉症等では、花粉の飛散が始まる前から、飛散が終了するまで、継続して服用する必要があります。

アレルギー性鼻炎に対しては、約60%以上の方に改善効果がみられたとの報告があります。

蕁麻疹(じんましん)については、約80%以上の方に改善効果がみられたとの報告があります。

2010年7月に、小児の方への正式な用法、用量、効能が認められました。

以下の方は、基本的に禁忌なので、本剤の利用はできません。

・本剤の成分に対して過敏症の既往歴のある方

以下の方は、このお薬を利用する際には注意が必要なので、医師とご相談ください。

・腎機能が低下している方
・高齢の方
・肝機能障害のある方

持病やアレルギーのある方、又、服用中の薬のある方は、医師とご相談ください。

妊娠している方、または妊娠する可能性のある方は、医師とご相談ください。

本剤との因果関係は不明ですが、本剤投与中に心筋梗塞が発症した例が報告されております。

 

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