ムコソルバンによる副作用

公開日:  最終更新日:2017/08/09

ムコソルバンとは

ムコソルバン(Mucosolvan)とは、各種疾患に伴い気道等に貯まる痰のキレを良くするためのお薬です。

本剤の主成分は、アンブロキソール塩酸塩(Ambroxol Hydrochloride)で、肺や気道からの分泌液を増加させ、気道粘膜のスベリを良くし、線毛運動を活発にさせる作用があります。

また、粘液の分泌量も増加させる作用がありますので、鼻汁が出やすくなります。

適応症は、以下の通りです。

・下記疾患の去痰
  ・急性気管支炎
  ・気管支喘息
  ・慢性気管支炎
  ・気管支拡張症
  ・肺結核
  ・塵肺症
  ・手術後の喀痰喀出困難

応用として、以下の疾患にも利用されています。

・慢性副鼻腔炎
・気管支炎
・かぜ
・急性上気道炎
・急性副鼻腔炎
・慢性咽喉頭炎
・咽頭炎
・肺炎
・咳
・急性咽頭炎
・急性喉頭炎
・滲出性中耳炎
・耳管狭窄症
・急性咽頭喉頭炎

本剤は、帝人ファーマ株式会社により製造販売されています。

スポンサーリンク

主な副作用

ムコソルバンの主な副作用を、症例の報告の多い順に記載すると、以下の通りです。

・胃不快感がみられる
・嘔気がある

重大・重篤な副作用

重大・重篤レベルの副作用としては、次の表の症状が想定されます。

重大・重篤レベル副作用リスト
副作用の名称 想定される症状等
ショック 血圧低下に伴い失神する、意識が消失する、チアノーゼがみられる、呼吸困難になる、胸内苦悶がある、冷感がある、嘔吐する、顔が赤くなる、痒みがある、蕁麻疹(じんましん)ができる、痺れる(しびれる)、動悸がする、息切れする等
アナフィラキシー様症状 紅斑ができる、悪寒がする、口唇浮腫ができる、咽頭浮腫ができる、口内の違和感がある、かゆみがある、くしゃみする、顔面が紅潮する、熱感がある、吐き気がする、嘔吐する、尿意がある、便意がある、そう痒感がある、全身が発赤する、顔面や喉頭浮腫ができる、呼吸困難になる、血圧が低下する、喘鳴(ぜんめい)がきこえる、血管浮腫ができる、不快感がある、眩暈(めまい)がする、耳鳴がきこえる、発汗する等
皮膚粘膜眼症候群(Stevens-Johnson症候群) 高熱、陰部の痛み、関節の痛み、ひどい口内炎、唇や口内のただれ、発熱、皮膚がまだら模様に赤くなる、皮膚に水脹れが出る(各種皮膚障害)、中央にむくみをともなった赤い斑点、赤い発疹、まぶたや眼の充血、結膜のただれ、食欲不振、からだがだるい等

 
上記の表にある様な症状が現れた場合には、速やかに医師、又は薬剤師へ報告し、対応を相談してください。

重大・重篤な症状を伴う副作用は、通常滅多にあるものではありません。しかし、服用を開始した際の初期症状には、注意が必要です。

その他の副作用

その他の副作用としては、以下の様な症状が報告・想定されています。

その他の副作用リスト
副作用の部位名称等 副作用の名称、症状
消化器 胃不快感がある、胃痛がする、腹部膨満感がある、腹痛がする、下痢する、嘔気がある、嘔吐する、便秘になる、食思不振がみられる、消化不良になる(胃部膨満感がある、胸やけがする等)
過敏症 血管浮腫ができる(顔面浮腫、眼瞼浮腫、口唇浮腫等)、発疹ができる、蕁麻疹(じんましん)がでる、蕁麻疹様紅斑ができる、そう痒がある
肝臓 肝機能障害がみられる(AST(GOT)値が上昇する、ALT(GPT)値が上昇する等)
その他 眩暈(めまい)がする、口内しびれ感がみられる、上肢のしびれ感がある

 

ムコソルバンについて

持病やアレルギーのある方は事前に医師とご相談ください。

痰の出が良くない場合には、水を多めに飲んでください。

本剤は、徐放性気道潤滑去痰剤です。砕いたり割ったりせず、そのまま服用してください。

本剤を飲み忘れた場合、2回分を一度に飲まないでください。

以下の方は、基本的に禁忌なので、本剤の利用はできません。

・本剤の成分に対して過敏症の既往歴のある方

以下の方は、このお薬を利用する際には注意が必要なので、医師とご相談ください。

・高齢の方
・妊婦の方
・妊娠している可能性のある方
・小児等

本剤と同じ成分のジェネリック医薬品が、様々な名称で各社から発売されています。

 

シェアありがとうございます

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • Pocket
PAGE TOP ↑